30歳目前、シングル女性がありのままの自分を肯定するためのヒントとは
常に落ち込んで不満を持つように誰もがプログラムされているのだろうか? (写真はイメージ) martin-dm-iStock
<英国で発売と同時にベストセラーになった小説がある。幸せを模索するシングル女性が主人公の物語は、あなたを「このままの自分ではいけない」という「呪い」から解いてくれるかもしれない>
誰しも「このままの自分ではいけない」と思わされており、それは「呪い」のように我々につきまとう。「英語を学べ」「脱毛しろ」「借金をしろ」という電車内の広告のどれもが、「このままのお前ではいけない」とわたしたちに叫んでくる。
海外には「肌の色を変えよう」とまで思う、もしくは思わされる女性もいるようだ。
ブラック・チャイナとエマ・ハルバーグによる肌の色をめぐる議論
モデルで起業家のブラック・チャイナが、肌を白くするクリームを発売して物議を醸している。米バズフィードによると、彼女は自身のインスタグラムでこの商品を発表、クリームの販促活動のためにナイジェリアの旧首都・ラゴスに向かう予定だという。この記事が発表されたあと、彼女は予定通り販促活動を行い、BBCアフリカがその様子を動画で報じた。
このニュースでは、あるツイートが紹介されている。「わたしたちは自分を愛するために戦っているのに、彼女はその顔につばをはいているようなものだ」と、強い口調でブラック・チャイナを批判するものだ。
「ブラック・パワー」という言葉が叫ばれて久しい。アフリカ系であることに誇りを持とうとするのが世界的な潮流のように思われるが、このような現状があるのだ。
また一方で、こんな出来事があった。スウェーデン人モデルのエマ・ハルバーグが、「フォロワー獲得のためにアフリカ系のフリをした」と非難されたのだ。
米ピープルの記事によると、肌の色や髪質でアフリカ系、もしくはミックスと思われてきた彼女のある写真がネットで発見されたという。その写真に写る彼女は、much lighter skin(ずっと明るい色の肌)で、真っ直ぐなストレート・ヘアだった。この記事では、「これは詐欺だ」というネットユーザーの意見が取り上げられている。
エマ本人は、自身のインスタグラムでこの疑惑を否定した。肌の色は自然な日焼けによるものであり、髪質も元々カールしている、と。また彼女は、顔以外の部分との色合いを合わせるために、顔にファンデーションを使っていることも明かした。
「このままの自分ではいけない」という「呪い」
彼女が本当にアフリカ系のフリをしたのか、それはわからない。ただ、「アフリカ系を装えば人気が上がる」という認識が世間にあるからこそ、このような疑惑が生まれるのだろう。彼女がそんな意見に呑まれ、いつの間にか自身の肌の色を否定するようになった可能性もある。
ホワイトニシャス(前述の肌を白くするクリーム)のユーザー、そしてエマ・ハルバーグも、この「呪い」の被害者という側面がないだろうか。彼女たちの本当の気持ちは想像する他ないが、「どちらの色がどうこうではなく、あなたのそのままの肌が美しい」という逆向きの「呪い」(まじない、とも読める)にかかっていれば、事態は違っていた可能性がある。