「男=浮気」はもう卒業
女より悩む「仕事と家庭の両立」
カリフォルニア大学ヘイスティングス法科大学院のジョーン・ウィリアムズ教授(法学)の研究によると、共働き家庭の父親のうち、仕事と家庭の両立に難しさを覚える人の割合は77年には35%だったが、08年には59%に増加。同じ悩みを持つ共働き家庭の母親は同期間に5,増え、45%だった(女性の場合は子育てのためキャリアを度外視して転職するが、男性はそれを避けようとするので悩みが深くなると、ウィリアムズは指摘している)。
専業主夫は少数派にすぎないが、全体的にみて「新たな基準が生まれている」と、ウィリアムズは言う。「子供の世話をすることが父親であることの一部になった」
悪い夫や卑劣な父親の話がヒステリックに報じられる世の中だが、大切なのは良い変化も起きているという事実を忘れないこと。あまりに単純で重大なこうした変化を、私たちは見過ごしてしまいがちだ。
子育てをする男性はどんどん増えている。その意味はとてつもなく大きい。
[2010年4月28日号掲載]