「男性グループチャット」が孤独に悩む男性を救う・最新研究
Boys' Chat: All a Guy Needs
例えばメンバーが男性ばかりの極右組織プラウド・ボーイズは、21年1月6日の米連邦議会議事堂襲撃をグループチャットで計画。男性チャットには人種差別、女性差別、同性愛嫌悪など、ひどい内容が書かれていることもある。
今年4月には21歳の空軍州兵が、銃やゲームの愛好家がよく利用するチャットサービス「ディスコード」の人種差別的なグループチャットに機密文書を流出させたとして、逮捕された。
支援ネットワークの役割
男性チャットのこうした奇妙な二極化は、多くのミームやTiktok(ティックトック)動画や、広く拡散するツイートのテーマになってきた。男性チャットには自分の睾丸の画像を見せ合うなどの悪ふざけもあれば、女性蔑視の色合いが濃い場合もある。
ユーモアのおかげで男性チャットのメンバーがヒートアップせずに済むのは言うまでもない。
男性チャットは「責任感と真実の場」だと、私と同じチャットのメンバーで禁酒仲間でもある30歳のケイシーは言う。
「自分を恥じる気持ちは禁酒生活最大の落とし穴だが、チャットではそんな気持ちになったことがない」
特に男性の場合、セラピーであれチャットであれ、グループ形式のほうが一対一よりも感情的になりやすいというのが心理学専門家の一般的な見方だ。
「多くの男性がスポーツや軍やボーイスカウトなどでチームを経験している」と、自殺未遂者の国際団体の会長で心理学者のサリー・スペンサートーマスは言う。この種のグループでは「ハグし合ったり、優勝を逃して泣いたりしても構わない」。
男性チャットの顔触れは多様なので、必要なときに必要な相手がいる可能性が高い。絶えずさまざまなやりとりが行われているため、一日中出入りして考えをシェアしたり、アドバイスしたり、質問に答えたりできる。