次世代スマート自販機はコンビニの未来をアマゾンと争う
コストを削減し収益性を高める
従来の自販機所有者は、いくつかの問題に見舞われることになる。たとえば、管理センターを持たないため、メンテナンスやアップグレードに不便と出費を強いられる点だ。現地でのメンテナンスは、たいていソフトのアップデートやトラブルシューティング、その他の複雑な問題の対処を伴うため、コストが急騰している。自販機がまともに稼働していないとき、商機は失い続けられてるわけだが、さらに、それに気付き修理を行うまでに時間がかかることで、より状況は悪化する。
常にスマートフォンをいじっている、ネット接続が当たり前になっている若年層の取り込みも問題の1つだ。これらの層にアピールするため、たとえば『Pepsi』などは、インテリジェントな自販機を作り出し、周りもそれに追随しているところだ。
ゲーム化や自動チェックイン機能などIT企業の協力が不可欠
しかし、クラウドやゲーミフィケーション、チェックインしたことが自動的に分かるジオフェンシングなどの技術を取り入れるのはそう簡単なことでもなく、ほとんどの自販機メーカーが助けを必要としている状態だ。
たとえば、組み込み型ソリューションを作っているADLINKやチップメーカーのIntelは、運用コストを削減し、クラウドとの接続性を持った自販機のための新しいソリューションづくりに取り組んでいる。こういったソリューションを使うことで、運用側は遠隔から自販機の正常性確認や修理を行い、供給や稼働状況の確認をリアルタイムで行うことが可能となる。こうして供給のスケジュールを最適化し、自販機の在庫状況をより良く把握することができるようになるという流れだ。
クラウドの利用も、クーポンや特典、セールス価格の扱いやロイヤリティプログラムといったことを大きく展開できるようになる要素のひとつだ。
IoTについて多くのソリューションやアイデアがある中、スマート自販機の将来はとても明るいように思える。"自販機だけ"しか置いていない店に買い物に行く日も、そう遠くないのかもしれない。