トランプ大統領によって「紙ストロー議論」が再燃。その本質とは?
The Straw Dilemma

やりたい放題のトランプ大統領。大統領令で紙ストローを排除する方針を示したが… PHOTO ILLUSTRATION BY SLATE. PHOTOS BY ANDREW HARNIK - GETTY IMAGES AND GETTY IMAGES PLUS - SLATE
<トランプ大統領の紙ストロー排除に関する大統領令は、ストローを超えた議論を巻き起こしている>
ドナルド・トランプ米大統領が、紙ストローを排除する大統領令に署名した。紙ストローは以前から、大統領の怒りの的だった。1期目の2019年には紙ストローを批判して、トランプブランドのプラスチック製ストローを販売。翌年の大統領選のために、1週間で50万ドル近くを稼いだ。
今回の大統領令は、政府機関に紙ストローの使用停止と、全国的に排除する戦略を策定するよう求めるものだ。「ばかげた状況だ」と、テレビ中継された署名式でトランプは語った。「あれは時々壊れるし、破裂することもある」。
紙ストローが破裂するかどうかはともかく、15年にプラスチックストローがウミガメの鼻に刺さった動画がネット上で拡散して以来、ストローをめぐっては激しい議論が続いてきた。
紙ストローに関する研究も行われている。そのいくつかによると紙ストローはプラスチック製に比べてPFAS(有機フッ素化合物)が多く含まれ、炭素排出量も多いという。紙ストローには壊れやすいということ以外にも、問題があるということなのか?