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トランプ大統領によって「紙ストロー議論」が再燃。その本質とは?

The Straw Dilemma

2025年3月5日(水)15時15分
アナ・ギブス(科学ジャーナリスト)

問われる使い捨て文化

その答えは何とも複雑だ。米フロリダ大学の研究チームは21年、プラスチック、紙、他の植物由来素材で作られた43種のストローに含まれるPFAS(「永遠の化学物質」と呼ばれる)の量を測定した。するとプラスチック製からは測定可能なPFASは検出されず、紙や他の植物由来のストローからは検出された。

PFASが懸念される理由は2つある。第1に、一定以上のレベルにさらされると健康被害が生じる可能性が指摘されていること(ただし不明な点も多い)。第2に「永遠の化学物質」という異名のとおり分解に大変な時間がかかるため、紙ストローは完全には生分解されないことだ。


だがプラスチックストローには、紙ストローにはない特徴がある。それはまさにプラスチックであること。プラスチックは有害な可能性のあるマイクロプラスチックに分解されて、人体に浸透する。

環境負荷についても一概には言えない。20年のある研究では、製品のライフサイクル全体を見ると、プラスチックストローのほうが紙ストローよりも環境への影響が小さかった。ただし、この研究はウミガメをはじめ海洋生物への大きな影響を考慮していない。

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