最新記事
SDGsパートナー

マテリアルをつなぎ、めぐる社会をつくる...豊通マテリアルが構築する資源循環のエコシステム

2024年12月24日(火)13時00分
ニューズウィーク日本版編集部SDGs室 ブランドストーリー

newsweekjp20241220055348-c7d9685412148cbcab0514dffc93bc59df8e97d8.png

子会社のグリーンメタルズは、従来の鉄スクラップだけでなく電池リサイクルの取り組みも開始

車載電池の適正なリサイクルでエコシステムを創る

近年、豊通マテリアルが注力しているのが、電池のリサイクル事業だ。特に、車載電池に関しては、国内での持続可能な資源循環完結に向けて、BASC(一般社団法人 電池サプライチェーン協議会)に2021年発足時から加入。

リサイクルスキーム提案チームのリーダー企業として、国内リサイクルの促進・活性化に向けて経産省への政策提案などを実施するなど、電池リサイクルに関する国内循環の促進に向けても多方面で活動している。

自社事業としては、自動車メーカーと提携し、複数の国々から使用済みバッテリーを輸入し、適正なリサイクルに取り組んでいる。

使用済みの車載電池は、国外のリサイクル環境が脆弱な地域では不法投棄され、環境に悪影響を及ぼすことが懸念されており、自動車メーカーは拡大生産者責任の対象にもなる。

例えば、ハイブリッド車の主な輸出先となっているモンゴルでは、使用済みの車載電池の処理を原因とした環境問題が起こり得る状況だったが、同社はこの状況をいち早く問題視し、モンゴルから使用済バッテリーを輸入することで、適正な処理・リサイクルを実現した。

さらに、鉄スクラップの回収・加工を主要事業とする子会社のグリーンメタルズ、グリーンメタルズ北海道にて、車載用電池スクラップの取り扱いも開始し、新たな資源循環の先例となっている。

同社が次なる強化対象に掲げるのがアルミニウムの資源循環だ。2023年には、高い技術でアルミニウムの破砕・選別加工事業を行う豊通ソーテック株式会社を設立した。

newsweekjp20241220055443-7cc7e6b05da200bdd93a49af8142f552b704707a.png

豊通ソーテック(2023年設立)では、増加するリサイクルアルミニウム需要に対応

市中から集荷したアルミサッシスクラップを原料に、破砕・選別⼯程によってビスなどの鉄やその他の⾦属、⽊屑やプラスチックなどの非金属といった異物を除去し、リサイクルアルミ原料に加⼯。加⼯された原料は、建材メーカーなどに供給され、サッシtoサッシの水平リサイクル需要に応えるほか、将来的には自動車など他用途での活用も視野に入れているという。

工場の稼働は2025年8月を予定。高品質なリサイクルアルミニウム原料の供給を通じた、CE・CNの実現、そして豊かな社会づくりへの貢献を目指している。

世界では需要の高まりとともに、様々な資源の調達・処理過程での環境への影響や将来的な資源の枯渇、それに伴う資源獲得競争の激化が起きることも懸念されている。

資源のリサイクル推進が急がれる中で「Making Good Loops」を共通言語に、現在取り扱っている金属資源のみならず多様なマテリアルの循環と「めぐる社会」の実現を試みる豊通マテリアルは、資源循環のトップランナーとして業界を牽引していく存在となるはずだ。

20250318issue_cover150.png
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年3月18日号(3月11日発売)は「日本人が知らない 世界の考古学ニュース33」特集。3Dマッピング、レーダー探査……新しい技術が人類の深部を見せてくれる時代が来た

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米・イスラエル、ガザ住民受け入れ巡りアフリカ3カ国

ビジネス

ECBの4月据え置き支持、関税などインフレリスク=

ビジネス

中国新規銀行融資、予想以上に減少 2月として202

ビジネス

独BMW、関税戦争が業績10億ユーロ下押しへ 24
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本人が知らない 世界の考古学ニュース33
特集:日本人が知らない 世界の考古学ニュース33
2025年3月18日号(3/11発売)

3Dマッピング、レーダー探査......新しい技術が人類の深部を見せてくれる時代が来た

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「若者は使えない」「社会人はムリ」...アメリカでZ世代の採用を見送る会社が続出する理由
  • 2
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦している市場」とは
  • 3
    【クイズ】世界で1番「石油」の消費量が多い国はどこ?
  • 4
    【クイズ】ウランよりも安全...次世代原子炉に期待の…
  • 5
    白米のほうが玄米よりも健康的だった...「毒素」と「…
  • 6
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
  • 7
    SF映画みたいだけど「大迷惑」...スペースXの宇宙船…
  • 8
    「紀元60年頃の夫婦の暮らし」すらありありと...最新…
  • 9
    中国中部で5000年前の「初期の君主」の墓を発見...先…
  • 10
    113年間、科学者とネコ好きを悩ませた「茶トラ猫の謎…
  • 1
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやステータスではなく「負債」?
  • 2
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦している市場」とは
  • 3
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は中国、2位はメキシコ、意外な3位は?
  • 4
    メーガン妃が「菓子袋を詰め替える」衝撃映像が話題…
  • 5
    白米のほうが玄米よりも健康的だった...「毒素」と「…
  • 6
    うなり声をあげ、牙をむいて威嚇する犬...その「相手…
  • 7
    「これがロシア人への復讐だ...」ウクライナ軍がHIMA…
  • 8
    「若者は使えない」「社会人はムリ」...アメリカでZ…
  • 9
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」…
  • 10
    【クイズ】ウランよりも安全...次世代原子炉に期待の…
  • 1
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 4
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 5
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 6
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 7
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 8
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
  • 9
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 10
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中