宇宙ごみ対策に「日本発・木工技術」で挑む...超小型衛星「リグノサット」の可能性とは?
An Eco-Satellite
NASAのメーガン・エベレットISSプログラム副チーフサイエンティストも次のように語る。
「宇宙で木が使えるのかと思う人もいるだろうが、今回の調査で、木造の衛星が従来の衛星より環境に優しく持続可能であることを証明できるのではないかと、研究者たちは期待している」
万能の解決策ではない
地球を周回する人工衛星の数は指数関数的に増え続けている。衛星追跡サイトのオービティング・ナウによると、稼働中・非稼働を合わせて現在約1万1000基が地球を周回している。今後10年間で10万基を超える見込みだ。
宇宙産業の大手開発者は大規模な衛星群の展開を計画している。スペースXの衛星通信網スターリンクだけでも約3万5000基を打ち上げる予定で、アマゾン、ワンウェブ、中国空間技術研究院も野心的な計画を立てている。
リグノサットは従来のアルミニウム構造や電子部品も採用しているが、木製の外装パネルは、より持続可能な衛星設計に向けた大きな一歩だ。ただし、ボリーは次のように指摘する。
「木造の人工衛星も再突入時には熱で融解し、電子機器や金属などと共に物質を超高層大気に堆積させるだろう。木造は万能薬ではなく、望まない影響を引き起こす可能性もある」
リグノサットは6カ月間の地球周回中に、宇宙という極限環境で木材がどのように機能するかについて貴重なデータを収集する。このプロジェクトの成功が、環境に優しい次世代の人工衛星への道を開くかもしれない。
【参考文献】
Murphy, D. M., Abou-Ghanem, M., Cziczo, D. J., Froyd, K. D., Jacquot, J., Lawler, M. J., Maloney, C., Plane, J. M. C., Ross, M. N., Schill, G. P., & Shen, X. (2023). Metals from spacecraft reentry in stratospheric aerosol particles. Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America, 120(43), e2313374120.

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