季節行事で宿泊客と広げる障がい者支援の輪...三井不動産ホテルマネジメントの社会的使命
やり甲斐のある仕事を提供し、障がい者の自立を支援する
もともと各ホテルでは、七夕やクリスマスの時期に笹やクリスマスツリーをロビーに飾っていた。この取り組みが障がい者支援へと発展したきっかけは、「ホテル ザ セレスティン東京芝」で木製オーナメントを配布した際に宿泊客からの好評を得たことだ。その翌年、取り組みは全国のホテルへと拡大し、短冊やオーナメントの配布と募金活動へと進化した。
サステナビリティ推進室の村田理史氏は、「国籍を問わず、お客様が楽しみながら支援に参加できる」ように心がけていると語る。
「七夕やクリスマスは『願い』や『感謝』の行事です。他者を思いやり、行動に移す機会を提供するにあたり、ふさわしいタイミングだと考えました」
障がい者の労働賃金は、健常者と比較して低い水準が慣例化されている。しかし三井不動産ホテルマネジメントは、健常者と同等の工賃を設定し、各地の障がい者支援施設に作業を依頼。これにより、より多くの人々の自立支援に繋げている。
同社の取り組みは日本国内にとどまらない。台湾の「MGH Mitsui Garden Hotel 台北忠考」では、現地事情に合わせた独自の工夫を施している。台湾では募金制度の仕組みが日本と異なり、海外への直接的な募金が難しい。このため、現地の聴覚に障害のある子どもたちをホテルに招待するイベントを実施するなど、支援活動を展開している。
多様性を尊重し、新たな価値を創出する三井不動産ホテルマネジメントの取り組みは、SDGs目標10「人や国の不平等をなくそう」に貢献しており、その意義は今後さらに高まるだろう。
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