日本人が見習うべきは「ペンギン」!?...支え合う子育て社会を目指す「NISSAY ペンギンプロジェクト」
子育てしやすい社会をみんなでつくるを体現している動物「ペンギン」をモチーフに、「みんなで子どもを育てる社会」の実現を目指すプロジェクト
<子育てを社会全体で支える仕組み・風土作りを進める日本生命保険相互会社では、「集団育児」をするペンギンをアイコンに啓発活動や保育支援サービスを展開している>
世界を変えるには、ニュースになるような大規模なプロジェクトや商品だけでは不十分。日本企業のたとえ小さなSDGsであっても、それが広く伝われば、共感を生み、新たなアイデアにつながり、社会課題の解決に近づいていく──。この考えに基づいてニューズウィーク日本版は昨年に「SDGsアワード」を立ち上げ、今年で2年目を迎えました。その一環として、日本企業によるSDGsの取り組みを積極的に情報発信していきます。
少子高齢化が急速に進む日本。多くの自治体や企業が子育て支援を喫緊の課題として、資金面・ハード面で対策に乗り出しているが、まだまだ社会的な機運が高まっていないのが現状だ。
2021年の内閣府調査では「(日本は)子供を産み育てやすいと思わない」と答えた人が61.1%と多数を占める結果となった。これはフランスの17.6%、ドイツの22.8%、スウェーデンの2.1%などと比べて、極めて高い割合だ。
また同年、ユニセフのイノチェンティ研究所が発表した『先進国の子育て支援の現状』でも、日本は先進国41カ国中21位に留まるなど、先進国の中では立ち遅れていると言える。
そんな中、日本生命保険相互会社では、子育てを社会全体で支える仕組みを作るべく活動を始めている。その名も「NISSAY ペンギンプロジェクト」だ。
ペンギンのように支え合う子育て社会を目指して
コウテイペンギンは「集団育児」をする珍しい動物だ。雌雄交代で卵を温め、給餌をし、群れで行動して、親以外のペンギンも一丸となって外敵から雛たちを守る。
そんなペンギンをアイコンに、育児中の当事者だけでなく、皆で支え合える「子育ての壁や不安がない社会」の実現を目指しているのが、ペンギンプロジェクトだ。出産をサポートする保険商品・サービスの提供から教育プログラムや奨学金の実施、保育所マッチングサービス運営まで、その取り組みは多岐に渡る。
特に注目すべきは、WEB漫画やSNSを活用した啓発活動だ。公式サイトやXで「子育てあるある」や、地域のサポート制度を描いたエッセイ風漫画を配信し、子育てのヒントや考えるきっかけを提供している。
SNSで子育てへの不安や「壁」に関する声を集め、それを漫画に反映するなど、双方向のコミュニケーションに努めて、「子育ては大変」というネガティブなイメージを拭い去る試みだ。