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着物のシルクで美しい髪へ「KINUITO」...レクストホールディングスが「想い」をつなぐ理由

2024年11月29日(金)11時00分

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CVC制度にチャレンジし、「KINUITO」を確立させたブランドマネージャーの徳永有華氏

そこで活用されたのが社内の新規事業を支援するCVC制度(Challenge Venture Contest)であった。シルク液の抽出や製造を担う協力会社との連携なしには、製品化することはできない。そこで専門家の指導や支援を受けながら、「KINUITO」につながる新規事業の提案プレゼンテーションを行うところからプロジェクトをスタートさせたのだ。

そして約2年かけて完成したのが、シャンプーバー「KINUITO」である。使用済みの資源を科学的に分解し、原料に変えてリサイクルするアップサイクル品である「KINUITO」は、着物1着から約600個ものシャンプーバーを生みだすことができるという。

さらにプラスチックフリーの紙包装を採用し、固形シャンプーという形状によって輸送時のCO2削減にも寄与している。また、液体シャンプーに比べて水分量を大幅に削減するなど、水資源の節約にもつながっている。

特に環境意識の高い海外での反響は大きな励みとなった。アメリカでのクラウドファンディングキャンペーンでは、目標額の870%に相当する約430万円を調達することに成功。エコと日本の伝統文化を融合した「KINUITO」が海外でも支持を得た瞬間であった。

環境問題や文化への意識が高まる中、「伝統」と「革新」が1つとなった、エコで美しい「KINUITO」は、リユースの概念を広げ、美容と環境問題に新たな視点を提供するだけでなく、日本文化の発信を通して環境問題への意識を世界とつなぐ架け橋となるだろう。

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