カナダ発、再利用しづらい竹の割り箸をアップサイクルするスタートアップが日本に上陸
1億8千万本以上をリサイクルした実績
バンクーバーのチョップバリュー(2016年設立)は、外食産業から使い終わった割り箸(木製と竹製)を無料で回収し、それを板に加工し、テーブルや椅子、小物を製造販売している。再利用の作業は、マイクロファクトリーと名付けられた独自の工場で行われる。集めた割り箸は仕分けし、水性樹脂コーティングして乾燥後に圧縮して板にする。
同社の躍進は目覚ましく、バンクーバーのみならず、北米や東南アジアを中心にほかの都市にもマイクロファクトリーをオープンしている。フランチャイズ化をさらに進め、数年後は150カ所以上で展開したいという。
チョップバリューの製品は、最近ではメキシコシティーのケンタッキーフライドチキンに導入されるなど、多数の飲食店で使われている。オフィスでも導入されており、公共施設ではバンクーバー国際空港で使われている。個人で購入したい場合は、同社のオンラインショップで買うことができる。
同社は現在までに1億8414万本以上の割り箸をリサイクルし、リサイクルの過程全体で910万㎏のCO2排出量を削減した。
川崎市に、日本初の工場オープン
チョップバリューは、とりわけ、日本と中国とアメリカでマイクロファクトリーの数を増やす計画だ(同社の2023年版サステナビリティ・レポート31ページ)。
そして、日本での記念すべき第1号工場が川崎市に誕生した。木製・竹製両方の箸をレストラン、オフィスのカフェテリア、フードコートから集め、年内に稼働予定とのことだ。日本でも環境保護への意識が高まるなか、同社のねらい通り、将来的に国内でのフランチャイズに関わりたい人が各地で次々と手を挙げるかもしれない。