悲しみは時間薬だし、幸せは自分次第だから切り替えて行こう!と、説いたアランの「幸福論」【3分だけ哲学】

いやな人間に会ったなら、まず笑顔を見せてあげる(画像はイメージです):Republica_pixabay
<不幸だったり不満だったりするのは、むずかしくない。人が楽しませてくれるのを待っている王子様のように座っていればよい>
哲学を知らない人は損をしている。哲学は人生論などではなく、最強かつ万能のリベラルアーツだからだ。政治、経済、芸術、宗教、言語、自然科学、歴史、心理学など、哲学とは「いまあるあらゆる知識を分析する学問」だ。1日たった3分でおさえておきたい哲学を俯瞰する『この世界を生きる哲学大全』(CEメディアハウス)より紹介する。
アラン(1868〜1951年): 本名はエミール= オーギュスト・シャルティエ。フランスの哲学者。コルネイユ高等中学校などで教師を務めた。第一次世界大戦で志願兵として従軍。体系的な哲学を唱えず、デカルトなどの哲学者の説を用いて『幸福論』を著した。
感情や情念に振り回されないために
フランスの哲学者アランの本名はエミール= オーギュスト・シャルティエです。アランは、パリの学校で教鞭をとりつつ、プロポ(哲学断章)と呼ばれる、短い断章から織りなされる文章を書きました。
このプロポを集めた書が『幸福論』です(哲学的体系ではありません)。アランは、フランスの哲学者ベルクソンとともに、20世紀前半フランスの思想に大きな影響を与えました。