老化を遅らせる食事法...細胞を大掃除する「断続的ファスティング」とは?
その点、断続的ファスティングはすばらしい。賢く実践すれば、食事の総量は減る。無理して減らすというのでなく、以前のように空腹を感じないのだ。僕が完全無欠ダイエットを考案したばかりのころ、それが有効なのはただ単に食べる量が少ないからだと考える人が多かった。
いまでは、実際に何が起きているかを証明することができる。ファスティングとダイエットによってホルモンの変化が促され、炎症が抑制されるのだ。そして多くの場合、結果的にカロリー摂取量も減って、その波及効果まで得られるというわけだ。
最終的に、カロリー制限ダイエットとほぼ同じだけのカロリーをカットできる──エネルギーと喜びに満たされ、健康にもなれるというおまけつきだ。
要は単純な話である。質のよい食べ物をお腹いっぱい食べる。しばらくのあいだ食べるのをやめる。それを繰り返す。その結果手に入るよりよい人生をあなたにも享受してほしい。
きっとできる。長く忙しい一日を終えたとき、あなたの脳がどれほど疲労しているかご存じだろうか?
それはもう、まさに細胞レベルでひどく消耗する。ニューロンがノンストップで発火すると老廃物が出るので、それを除去しなければならない。12時間以上(理想は18時間)の断食は、細胞に大掃除の時間だよと知らせる合図になる。
同様に、あなたのミトコンドリアにも定期的な休息、修復、再生期間が必要だ。ミトコンドリアはよく教科書に「細胞の発電所」と書かれているが、まさにそのとおりの働きをする。
カプセルのようなかたちをしたこれらの小さな構造体は、体内のほぼすべての細胞の内側にあって、体の化学エネルギーの大半を産生し、アデノシン三リン酸(ATP)に蓄える。
ミトコンドリアは代謝を働かせるキーマンだ。あなたがエネルギーを切らさず、集中力を保ち、幸福でいるためには、燃料満タンのミトコンドリアが豊富になければならない。