最新記事
ファスティング

「時間制限食(TRE)」で脂肪はラクに落ちる...血糖値改善の可能性も【最新研究】

EATING AND FASTING

2024年11月27日(水)13時55分
ハティ・ウィルモス

「人間は食事を1日中するようにはできていない。私たちの体にとっては、十分な睡眠が必要なのと同じように、代謝にも休息を与えることが大切」と、研究論文の共同執筆者でカリフォルニア大学サンディエゴ校の心臓専門医であるパム・タウブは言う。

「アメリカ人の平均的な食事の時間枠は、14時間に及ぶ。ベッドに入るまで何かを食べている人もかなりいる」

体内時計のリズムを利用

この研究では、TREを実践するグループは通常の食事パターンを続けるグループに比べて体重が大きく減り、血糖値もより改善した。わずかな差ではあるが、有意な差だった。

例えば糖尿病とその予備群を発見する指標となるヘモグロビンAlc(HbAlc)は、TREを実践するグループではそうでないグループより平均0.1%低かった。


TREを実践するグループはそうでないグループより体重が減少していたが、総体重で5.4%、腹部脂肪では3.5%多く減っていた(筋肉は減っていなかった)。

「メタボリックシンドロームは心血管系の危険因子の組み合わせであり、決定的な治療法はない」と、タウブは言う。

「TREは(糖尿病治療薬の)メトホルミンや(コレステロール値を下げる)スタチンなど一般的な薬を使用中の被験者にも安全であり、この複雑な症候群のいくつもの側面に効果があることが分かった」

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

フィリピン副大統領を警察が告発、下院での事件巡る暴

ワールド

加・メキシコ産原油、トランプ関税導入なら値下げへ 

ワールド

玉木国民民主代表、エネルギー政策で石破首相に申し入

ビジネス

保有国債の評価損が過去最大、9月末13兆6604億
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:老けない食べ方の科学
特集:老けない食べ方の科学
2024年12月 3日号(11/26発売)

脳と体の若さを保ち、健康寿命を延ばす──最新研究に学ぶ「最強の食事法」

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    寿命が5年延びる「運動量」に研究者が言及...40歳からでも間に合う【最新研究】
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    リュックサックが更年期に大きな効果あり...軍隊式トレーニング「ラッキング」とは何か?
  • 4
    「健康食材」サーモンがさほど健康的ではない可能性.…
  • 5
    黒煙が夜空にとめどなく...ロシアのミサイル工場がウ…
  • 6
    放置竹林から建材へ──竹が拓く新しい建築の可能性...…
  • 7
    トランプ関税より怖い中国の過剰生産問題
  • 8
    こんなアナーキーな都市は中国にしかないと断言でき…
  • 9
    バルト海の海底ケーブル切断は中国船の破壊工作か
  • 10
    早送りしても手がピクリとも動かない!? ── 新型ミサ…
  • 1
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対する中国人と日本人の反応が違う
  • 4
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 5
    寿命が5年延びる「運動量」に研究者が言及...40歳か…
  • 6
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱…
  • 7
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたま…
  • 8
    「ダイエット成功」3つの戦略...「食事内容」ではな…
  • 9
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 10
    元幼稚園教諭の女性兵士がロシアの巡航ミサイル「Kh-…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 4
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 5
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 6
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 7
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 8
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大き…
  • 9
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 10
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中