日本が外国人に「選んでもらえない国」になった時、日本人が直面すること
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<コンビニでたくさんの外国人が働いているのは日常的な風景となっているが、それが今後も続くとは限らない。みんながしあわせに共生できる社会とは?>
子どもは好奇心と「問いを立てる力」を持っている。しかし、学校で学ぶ知識の集積が、自分の日常に直結するという実感が薄いため、勉強に興味が持てないという面がある。
『くらしから世界がわかる 13歳からのニューズウィーク』(CCCメディアハウス)は、ニューズウィーク日本版による、ニュース解説書。時事ニュースを単なる〈ファクトの羅列〉ではなく、登場人物たちや大人とお喋りしながら〈ストーリーで考える〉ことで、思考する力を養う。
「社会」「経済」「科学技術」「国際情勢」「環境問題」から20の旬なトピックを網羅する本書より、移民に関するテーマを抜粋する。
みなさんも身近なコンビニや飲食店で、外国人の店員さんに接客してもらうことがあるでしょう。外国人の労働力はいまや日本の社会にとって欠かせない支えです。それでも外国からの「移民」と聞くと、どこか「遠い存在」に感じてしまいませんか。それはなぜでしょうか。
登場人物は、商店街の八百屋を切り盛りする25歳の彦、彦の親友で国語が苦手なYouTuberのタナカ、スウェーデン育ちの宇宙人でグローバル企業に勤務するジョンソン。
コンビニやレストランで外国人従業員が増えたわけ
タナカ おーい、彦、ひまか?
彦 おぉ、タナカ! ご覧のとおり、閑古鳥が鳴いているよ!
タナカ 鳥なんて鳴いてないじゃん。それに、ひまなくせにドヤ顔するなよ。
彦 いや......、閑古鳥というのはたしかに鳥のカッコウのことだけど、カッコウの鳴き声みたいにもの悲しい状態をいうんだよ。つまり、人がいなくて商売が流行っていないって意味さ。少しは国語を勉強しろよ。
ま、うちは、午前中はいつもこんな感じだね。午後からは目が回るくらい忙しいので、アルバイトを雇っているけどね。
タナカ ああ、ワンさん? あの明るくて、てきぱきとした人だね。台湾出身だってね。それにしても、10年ほど前と違って、最近ではコンビニもレストランも外国人の店員さんがずいぶん増えたよね。なんでだろうな。おっ、外国人といえば、あれは、ジョンソンじゃん?
ジョンソン 彦さん、タナカさん、こんにちは。また、おふたりで悪だくみですか?
彦 なんだよジョンソン、人聞きの悪い......。お客さんが来ないから話していたんだよ。で、ジョンソンさ、最近はなんで、日本で働いている外国の人が多いかわかる?
『くらしから世界がわかる 13歳からのニューズウィーク』
栗下直也 (著)/ニューズウィーク日本版編集部 (編集)
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