最新記事

移民

日本が外国人に「選んでもらえない国」になった時、日本人が直面すること

2022年12月11日(日)09時09分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

ジョンソン ああ、それは日本が移民の受け入れを増やしているからですよ。

タナカ えっ、移民? ぼくと彦がもの知らずだからって、そんなテキトーなこといって。だって、「日本は移民を受け入れてない」って偉い政治家たちがいってるよ。

ジョンソン 日本の政治家さんたちは「移民はいっさい受け入れていない」とたしかにいっています。でも、世界基準で考えると、そんなことはないんです。そもそも、おふたりは「移民」にどういうイメージをお持ちですか?

 移民は生まれた国以外の場所にずっと住む人でしょ?

ジョンソン その考えかたが日本では一般的ですね。でも、世界の解釈はもっと幅広いんです。たとえば国連は、「生まれた国や市民権のある国を離れて1年以上海外に住んでいる人」としています。この定義ですと、外国人留学生や、仕事の都合でよその国で何年か働いている人も当てはまります。ですから、ワタクシも移民ということになります。

 ええええーっ! ジョンソンって移民だったの?

ジョンソン ええ、スウェーデンのストックホルムから日本に来て3年ですから。日本に住んでいる外国人は約300万人です。これは広島県や京都府の人口より多いんですよ。先ほどの国連の定義に当てはめると、このうちの大半が「移民」ということになります。そして、これからもどんどん増えていくと思いますよ。

タナカ えっ、なんでだYO(ヨー)?

ジョンソン 少し前まで飲食店などで働いている外国人は留学生のアルバイトが多かったのです。というのも、日本はこれまで移民労働者を「働く人」として正面から受け入れるのではなく、留学生や技能実習生[※1]として受け入れてきたからです。留学生や技能実習生を働き手として活用しながら対処してきたのです。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

焦点:闇に隠れるパイロットの精神疾患、操縦免許剥奪

ビジネス

ソフトバンクG、米デジタルインフラ投資企業「デジタ

ビジネス

ネットフリックスのワーナー買収、ハリウッドの労組が

ワールド

米、B型肝炎ワクチンの出生時接種推奨を撤回 ケネデ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 3
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」が追いつかなくなっている状態とは?
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 6
    「搭乗禁止にすべき」 後ろの席の乗客が行った「あり…
  • 7
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 8
    『羅生門』『七人の侍』『用心棒』――黒澤明はどれだ…
  • 9
    仕事が捗る「充電の選び方」──Anker Primeの充電器、…
  • 10
    ビジネスの成功だけでなく、他者への支援を...パート…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 3
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」が追いつかなくなっている状態とは?
  • 4
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 7
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 8
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 9
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 10
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中