最新記事

ヘルス

「タンパク質ダイエットには腸活が欠かせない」 順天堂大・小林教授が毎朝実践する4つの習慣

2022年7月2日(土)18時20分
小林弘幸(順天堂大学医学部教授) *PRESIDENT Onlineからの転載

腸活ストレッチでスムーズな便通を促す

3つ目は、スプーン1杯のアマニ油を飲むこと。スムーズな排便には、滑りをよくする適度な油分が必要です。油は太るイメージがありますが、適量であればむしろ腸の動きを促してダイエットをサポートしてくれます。またアマニ油は、オメガ3脂肪酸を含む良質な油で血液をサラサラにします。オメガ3脂肪酸は熱に弱いので、あくまで生で摂ることがポイントです。

4つ目が、腸活ストレッチを行うこと。腸に適度な刺激を与えることで、ぜんどう運動をより活発にし、便通を促すことができます。

便通を促す腸活ストレッチ

忙しい朝は、バタバタと過ごしてしまいがちですが、30分早めに起きて腸のために4ステップを実践してみてください。また、便通は朝がベストタイムですから、ゆっくりトイレに入る時間を作ることもおすすめします。

ダイエットや健康効果を最大限に引き出す「長生きみそ汁」

私は、数年前から様々なところでみそ汁の健康効果をお伝えしてきました。2018年に出版した書籍『医者が考案した「長生きみそ汁」』(アスコム)は、80万部の大ヒットを記録するほどの評判となりました。栄養豊富なみそ汁には、善玉菌の代表である「乳酸菌」が豊富に含まれており、腸内環境を整えて血液の質を高め、代謝のいい体に導いてくれます。

さらに、発酵性の水溶性食物繊維も同時に摂れるので、ダイエッターに最適です。そこでおすすめしたいのが、私が考案した「長生きみそ汁」。ダイエットや健康効果を最大限に享受できる最高のレシピです。

まず、ボウルに玉ねぎ1個分をすりおろし、赤みそ80g、白みそ80g、りんご酢大さじ1を入れてよく混ぜ合わせます。これを製氷皿に移して冷凍庫で2~3時間凍らせると、およそ10杯分の「長生きみそ汁」のもとの「みそ玉」が出来上がります。冷凍庫で2週間程度保存が可能なので、お湯に溶かすだけで毎日手軽に飲むことができます。

図表2を参考にたんぱく質たっぷりの「食べるみそ汁」にすると満足感も高く、主菜としても十分な一品になるでしょう。

「たんぱく質たっぷりみそ汁」のレシピ

1日のうちいつ飲んでも効果がありますが、とくに食前が効果的。みそは糖の吸収を緩やかにする働きがあり、血糖値スパイクを予防してくれます。赤みそ、白みそはもちろん、玉ねぎにも血液をサラサラにする効果がありますし、善玉菌のエサになって乳酸菌を増やすオリゴ糖も豊富。りんご酢に含まれる酢酸は、悪玉菌を抑制します。

こうして腸内環境が整うと、副交感神経が優位になって自律神経のバランスが整ってきます。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

イスラエルがガザ空爆、48時間で120人殺害 パレ

ワールド

大統領への「殺し屋雇った」、フィリピン副大統領発言

ワールド

米農務長官にロリンズ氏、保守系シンクタンク所長

ワールド

COP29、年3000億ドルの途上国支援で合意 不
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:超解説 トランプ2.0
特集:超解説 トランプ2.0
2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 2
    「ダイエット成功」3つの戦略...「食事内容」ではなく「タイミング」である可能性【最新研究】
  • 3
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたまま飛行機が離陸体勢に...窓から女性が撮影した映像にネット震撼
  • 4
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 5
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 6
    寿命が5年延びる「運動量」に研究者が言及...40歳か…
  • 7
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 8
    クルスク州のロシア軍司令部をウクライナがミサイル…
  • 9
    元幼稚園教諭の女性兵士がロシアの巡航ミサイル「Kh-…
  • 10
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」…
  • 1
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 4
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 5
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 6
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 7
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 8
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱…
  • 9
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたま…
  • 10
    2人きりの部屋で「あそこに怖い男の子がいる」と訴え…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 4
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大き…
  • 5
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 6
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 7
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 8
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 9
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 10
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中