最新記事

対談

世界一のキッズYouTuber「SNSを自分ではやっていない」父親が語る教育論

2022年4月26日(火)19時45分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部
Ryan’s World

世界一のキッズYouTuber、ライアン・カジくんのRyan’s Worldより

<YouTubeとNFT、最新テックにおけるインフルエンサーキッズの子育てとは。大人気YouTuber、ライアン・カジくんの父であるシオン・カジさんと、長男のNFTアートでも話題の草野絵美さんが育児について語り合った>

チャンネル登録者数3240万人を誇る、アメリカ在住の世界一のキッズYouTuber、ライアン・カジくん。その父であるシオン・カジさんは日本人だ。

10歳のライアンくんと5歳の双子の女の子を育てているシオンさんは、メディアに登場する機会が少ない。このたび、草野絵美さんと語り合った。

草野さんはNFTで160万円の値がついた小学生アーティストとして話題になったZombie Zoo Keeperを育て、自身もアーティスト。東京藝術大学で教壇にも立つ彼女は、子どもの「フロー状態」を見極め、好き・得意を伸ばす方法を説いた「新しい子育て論」を『親子で知的好奇心を伸ばす ネオ子育て』(CCCメディアハウス)として出版した。

neokosodatebook20220426kaji-2.jpg

草野絵美/1990年東京都生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒業。株式会社 Fictionera代表。アーティスト、東京藝術大学非常勤講師、歌謡エレクトロユニット「Satellite Young」歌唱担当・主宰。2021年、当時8歳の長男のNFTアートプロジェクト「Zombie Zoo」が世界中のアートコレクターたちの目にとまり、最高4ETH(160万円相当)で取引される。息子のコレクションをきっかけに、Web3の世界に飛び込み、マネジメント、ロードマップ策定、IP展開などあらゆる戦略等を行う。2022年には、自身がクリエイティブディレクションを手がけたNFT作品「Shinsei Galverse」プロジェクトもスタートさせる。

最新テックで子どもが有名になるということ

草野 息子が「NFTをやってみたい」と言ったのは、私がアーティストとして自分のためにNFTを勉強している姿を見たのがきっかけでした。そこで、彼と一緒にマーケットを調べたり、彼の描きたいものをヒアリングしたりして、ゾンビ・ドット絵・動物を組み合わせた彼の世界観を作っていきました。

シオンさんは、ライアンくんが「YouTuberになりたい」と言ったときに、どのようなアプローチをしましたか?

シオン ライアンが3歳くらいのときだったので、もう6~7年前ですね。当時YouTubeがどんなプラットフォームなのか僕も妻も分かっていなかったので、まずはどのようなものかリサーチしました。

今と違って、当時のYouTubeには子ども向けのコンテンツは充実していなくて、最初に調べたのは「YouTubeが後々、子ども向けコンテンツを展開するのにふさわしいプラットフォームになるのかどうか」ということ。

そして安全なプラットフォームになるであろうと判断したので、ライアンのチャンネルを作成しました。妻も僕も撮影や動画編集の経験がなかったので、やりながら学んでいきました。

草野 まさにYouTubeのキッズチャンネルの草分け的存在ですね。NFTは今が黎明期なのでメディアでは高額取引ばかり取り沙汰されます。息子の作品にも「なんでこんな作品が」と否定的なコメントも多数ありました。

シオン 今のNFTは、僕たちがYouTubeを始めたばかりの頃に似ていると思います。ライアンのチャンネルも「なんでこんなに再生されるのか」「こんなに登録者数が多い価値が分からない」などとよく言われました。

NFTも同様で、まだ価値がよく分からない人が多いのではないでしょうか。

子どもがSNSに触れる最初のステップとして

草野 メディアに出演した際、高額取引にばかり注目されて私や息子の意図と異なる伝わり方をしてしまったときには、noteに書いて発信しました

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

S&P、アダニ・グループ3社の見通し引き下げ 米で

ワールド

焦点:ウクライナ巡り市民が告発し合うロシア、「密告

ワールド

台湾総統、太平洋3カ国訪問へ 米立ち寄り先の詳細は

ワールド

IAEA理事会、イランに協力改善求める決議採択
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:超解説 トランプ2.0
特集:超解説 トランプ2.0
2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 2
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対する中国人と日本人の反応が違う
  • 3
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 4
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱…
  • 5
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 6
    NewJeans生みの親ミン・ヒジン、インスタフォローをす…
  • 7
    元幼稚園教諭の女性兵士がロシアの巡航ミサイル「Kh-…
  • 8
    【ヨルダン王室】生後3カ月のイマン王女、早くもサッ…
  • 9
    プーチンはもう2週間行方不明!? クレムリン公式「動…
  • 10
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査を受けたら...衝撃的な結果に「謎が解けた」
  • 3
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り捨てる」しかない理由
  • 4
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 5
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 6
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 7
    アインシュタイン理論にズレ? 宇宙膨張が示す新たな…
  • 8
    クルスク州の戦場はロシア兵の「肉挽き機」に...ロシ…
  • 9
    沖縄ではマーガリンを「バター」と呼び、味噌汁はも…
  • 10
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大きな身体を「丸呑み」する衝撃シーンの撮影に成功
  • 4
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 5
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 6
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 7
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 8
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
  • 9
    モスクワで高層ビルより高い「糞水(ふんすい)」噴…
  • 10
    ロシア陣地で大胆攻撃、集中砲火にも屈せず...M2ブラ…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中