最新記事

メタボから高血圧、糖尿病へまっしぐらに......毎日食べると早死にリスクが高まる「意外な食べ物」

2022年2月20日(日)14時08分
本間良子(スクエアクリニック院長) *PRESIDENT Onlineからの転載

本間良子『長生きしたけりゃ小麦は食べるな』(アスコム)もちろん、このとき免疫機能が働くことは、とても大切な体の機能です。しかし、開きっぱなしのドアから次々と入ってくる毒素や異物と戦っていると、過剰な攻撃となって、まわりの腸壁の細胞まで傷つけてしまいます。

こうなってしまうと、腸内環境はますます乱れ、しかも乱れの原因となる毒素をどんどん体内に取り込んでしまうという悪循環ができあがります。

グルテンは、体のいたるところに炎症が起きる原因となり、さまざまな不調を招いているのです。それこそ、腸が炎症すれば下痢や便秘になるし、脳や神経が炎症すれば認知症の原因となります。

まずは3週間、「脱小麦」生活を試してみる

日々の不快な症状が気になっても、なんとなくやり過ごしている人は多いと思います。その不快な症状の原因が、実は毎日食べている「小麦」かもしれないと知って、驚かれているかもしれません。

私のクリニックではグルテン不耐症の人を対象に、まずは3週間の「脱小麦」生活をしていただきます。たった3週間、小麦を抜いただけで、みなさん驚くほど体調が改善します。

「小麦を食事から抜くなんて大変そう」と思われるかもしれませんが、「脱小麦」のやり方はとてもシンプルです。


「脱小麦」生活のコツ
①まずは1週間、ならし運転で「脱小麦」生活を体験する
②「小さい小麦」は無視。主食の「大きい小麦」だけをやめる
③米粉などを「代用」して、好きな食べものをあきらめない
④平日だけ「脱小麦」。休日は心のリセットをする
⑤症状の変化を記録して、モチベーションをキープ

ふだんの食事から3週間、小麦を抜くだけです。大切なのは、無理をすることなく続けていくこと。3週間続けているうちに、あれほどしつこかった不快な症状が軽くなって、体調がよくなり始めたことを実感できるはずです。

本書には、「小麦」が招く不調の原因についてもっと詳しい解説や、「脱小麦」の食生活をすすめるうえでの具体的なアドバイスなどを載せています。ぜひ本書を参考にしながら、「脱小麦」生活を実践してみてください。

本間良子(ほんま・りょうこ)

スクエアクリニック院長
米国発達障害児バイオロジカル治療学会フェロー。聖マリアンナ医科大学医学部卒業後、同大学病院総合診療内科入局。副腎疲労の夫をサポートした経験を活かし、米国で学んだ最先端医療に基づく栄養指導もおこなう。また、日本で唯一、副腎疲労、グルテンフリー外来を開設している。
Twitter


※当記事は「PRESIDENT Online」からの転載記事です。元記事はこちら
presidentonline.jpg




今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

トランプ氏とゼレンスキー氏が「非常に生産的な」協議

ワールド

ローマ教皇の葬儀、20万人が最後の別れ トランプ氏

ビジネス

豊田織機が非上場化を検討、トヨタやグループ企業が出

ビジネス

日産、武漢工場の生産25年度中にも終了 中国事業の
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
2025年4月29日号(4/22発売)

タイ・ミャンマーでの大摘発を経て焦点はカンボジアへ。政府と癒着した犯罪の巣窟に日本人の影

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 2
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは? いずれ中国共産党を脅かす可能性も
  • 3
    トランプ政権の悪評が直撃、各国がアメリカへの渡航勧告を強化
  • 4
    健康寿命は延ばせる...認知症「14のリスク要因」とは…
  • 5
    アメリカ鉄鋼産業の復活へ...鍵はトランプ関税ではな…
  • 6
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 7
    ロシア武器庫が爆発、巨大な火の玉が吹き上がる...ロ…
  • 8
    私の「舌」を見た医師は、すぐ「癌」を疑った...「口…
  • 9
    関税ショックのベトナムすらアメリカ寄りに...南シナ…
  • 10
    パニック発作の原因の多くは「ガス」だった...「ビタ…
  • 1
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 2
    「生はちみつ」と「純粋はちみつ」は何が違うのか?...「偽スーパーフード」に専門家が警鐘
  • 3
    「スケールが違う」天の川にそっくりな銀河、宇宙初期に発見される
  • 4
    【クイズ】「地球の肺」と呼ばれる場所はどこ?
  • 5
    女性職員を毎日「ランチに誘う」...90歳の男性ボラン…
  • 6
    教皇死去を喜ぶトランプ派議員「神の手が悪を打ち負…
  • 7
    『職場の「困った人」をうまく動かす心理術』は必ず…
  • 8
    自宅の天井から「謎の物体」が...「これは何?」と投…
  • 9
    「100歳まで食・酒を楽しもう」肝機能が復活! 脂肪…
  • 10
    トランプ政権はナチスと類似?――「独裁者はまず大学…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった...糖尿病を予防し、がんと闘う効果にも期待が
  • 3
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 4
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 5
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」では…
  • 6
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 7
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 8
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 9
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中