最新記事
資産運用

いよいよ来年に迫った「2025年問題」とは何か? リスクを乗り越える資産運用術を専門家が指南

2024年1月23日(火)11時45分
杉本一也(株式会社リヴトラスト代表取締役社長)
日本経済の2025年問題

StreetVJ/Shutterstock

<日本社会に大きな影響をもたらす「2025年問題」の到来を目前にした今、自らの資産を守るためには何が必要なのかを考える必要がある>

すでに資産運用に取り組まれている方であればご存知のワードかと思いますが、まずは「2025年問題」とは一体何なのかをご説明します。

■2025年問題とは?

「2025年問題」とは、団塊の世代約800万人以上が75歳以上を迎え、後期高齢者となることで、年金・医療・介護などの社会保障費が限界に達し、社会全体に負の影響をもたらすとされている、言わば社会問題です。

では、なぜ2025年問題がこれほどまでに問題視されているのでしょうか?

それは、これまで「支えてきた側」の団塊の世代が、2025年に「支えられる側」になることが理由にあります。これが何を意味するのかというと、年金などを含む様々な社会保障費が何倍にも膨れ上がると予測されているのです。

何倍にも膨れ上がる社会保障費を一体誰が負担するのか?
それは紛れもなく現役世代の私たちです。

■2025年問題への「一般的な」対策法

近年は物価高によって負担が増え、社会保険料の値上げで手取りが減少するなど生活が圧迫されていますが、そのような状況下でも老後のために資金を確保することが必要不可欠となっています。

しかし、今の時代は大手銀行でも低金利となっているため貯金のみでお金を増やすことは現実的ではありません。賢くお金を増やすには、自分のお金を「上手く利用し増やすこと」が重要になります。

実は、この「2025年問題」という社会問題について、規模の大きなリスクに向き合いながら資産運用を成功させるためには重要なポイントがあります。

それは、リスクヘッジとして貯金に「資産運用」を組み合わせること。

例えば「貯金+新NISA」です。NISAは2024年から投資額の拡充や非課税保有期間が無期限になるなどルールが改正されたこともあり、これを機に始める方も多いことでしょう。

貯金のみであれば元本割れのリスクこそ低いものの、インフレに弱く、資金の実質的な価値が目減りしてしまう可能性があります。そこで新NISAを組み合わせることでリスクヘッジができ、貯金だけに頼るよりも効率よく資産運用することができるのです。

展覧会
奈良国立博物館 特別展「超 国宝―祈りのかがやき―」   鑑賞チケット5組10名様プレゼント
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

焦点:大混乱に陥る米国の漁業、トランプ政権が割当量

ワールド

トランプ氏、相互関税巡り交渉用意 医薬品への関税も

ワールド

米加首脳が電話会談、トランプ氏「生産的」 カーニー

ワールド

鉱物協定巡る米の要求に変化、判断は時期尚早=ゼレン
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
2025年4月 1日号(3/25発売)

トランプの「逆風」をはね返す企業の努力が地球を救う

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    現地人は下層労働者、給料も7分の1以下...友好国ニジェールからも追放される中国人
  • 3
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中国・河南省で見つかった「異常な」埋葬文化
  • 4
    なぜ「猛毒の魚」を大量に...アメリカ先住民がトゲの…
  • 5
    なぜANAは、手荷物カウンターの待ち時間を最大50分か…
  • 6
    不屈のウクライナ、失ったクルスクの代わりにベルゴ…
  • 7
    突然の痛風、原因は「贅沢」とは無縁の生活だった...…
  • 8
    アルコール依存症を克服して「人生がカラフルなこと…
  • 9
    最悪失明...目の健康を脅かす「2型糖尿病」が若い世…
  • 10
    「この巨大な線は何の影?」飛行機の窓から撮影され…
  • 1
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 2
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き詰った「時代遅れ企業」の行く末は?【アニメで解説】
  • 3
    「低炭水化物ダイエット」で豆類はNG...体重が増えない「よい炭水化物」とは?
  • 4
    「テスラ離れ」止まらず...「放火」続発のなか、手放…
  • 5
    【独占】テスラ株急落で大口投資家が本誌に激白「取…
  • 6
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥ…
  • 7
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大…
  • 8
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 9
    大谷登場でざわつく報道陣...山本由伸の会見で大谷翔…
  • 10
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 3
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 4
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛…
  • 5
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 6
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 7
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 8
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 9
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 10
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中