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【ネタバレ解説】鬼才シャマラン新作映画『キャドー湖の失踪』に期待しすぎは禁物

“Caddo Lake” Explained

2024年11月15日(金)11時31分
ナディラ・ゴフ(スレート誌カルチャー担当)

──パリスは2003年に戻れるのか?

戻ろうとするが、なぜか2022年にタイムスリップし、湖の「スポット」付近でアナが乗っていたボートを発見。そのボートに乗って、自分が今どこにいるのかを突き止めようとする。

だがアナを捜索していた捜査官たちに見とがめられ、失踪した8歳の少女が乗っていたボートに乗っている不審者として身柄を拘束されて......。


──このタイムスリップの部分は間違いなく問題だろう。大人になったアナは自分が未来から来たようなことを口にする?

アナが1952年へと「失踪」してから何を考え、どんな人生を送ったのかは、残念ながらよく分からない。彼女が違う時代から来たと言っていたという話は、パリスも彼の父親もしない。

それでもパリスは母親(アナ)の発作の記録を手がかりに、湖の水位が下がるたびに発作が起きていることを突き止める。タイムスリップするたびに事故死したときと同じ症状が起きていた。

アナは数年おきに2022年に「里帰り」していたのかもしれないし、別の時代に通じる「ドア」をくぐれば誰でも同じ発作を起こすのかもしれない。あるいは意味なんてないのかも。映画なんだから。

──詳しいネタバレをどうも。で、結局、シャマラン作品として満足のいく出来なのか。

はっきり言って不条理だらけ。オブライエンは素晴らしいが、典型的なシャマラン作品を期待したら裏切られるだろう。予想外の展開に飢えている人にはいいかもしれないが、「『トラップ』並み」を期待してはいけない。

©2024 The Slate Group

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