ジェトロ、関税の相談3日午前に20件超 コストの負担割合交渉する企業も

4月3日、トランプ米大統領が相互関税を発表した日本貿易振興機構(ジェトロ)の相談窓口には午前だけで20件以上の問い合わせが寄せられた。写真は東京の港湾地区で2日撮影(2025年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
Kentaro Okasaka
[東京 3日 ロイター] - トランプ米大統領が相互関税を発表した3日、日本貿易振興機構(ジェトロ)の相談窓口には午前だけで20件以上の問い合わせが寄せられた。自社製品に適用される関税率の確認や他社が価格転嫁をしているかどうかの照会など、2月に窓口を設置してからは400件以上にのぼり、下請けや納品先と関税コストの負担割合について交渉を始めた企業もあるという。
ジェトロ米州課の磯部真一・課長代理は企業の対応について、サプライチェーン(供給網)組み換えには業種によっては3-4年かかるため「一朝一夕に関税がかかっていない国のサプライヤーに切り替えるといっても難しく、ほとぼりが冷めるまでは対症療法的なところでなんとかしのごうとしている」との見方を示した。
ジェトロはトランプ政権がさまざまな追加関税施策を打ち出したこと受け、2月2日に経済産業省と同窓口を設置した。1カ月後の3月3日時点で約200件の相談があった。
ジェトロが在米日系企業に最近実施したアンケートでは、米国で売るものはなるべく現地で生産を集約していく必要があるとして社内で検討を始めている企業も少なくなかったという。
磯部課長代理は「世界を見渡しても、経済が堅調で規模の大きい米国で稼いでいかないと将来がないと考え、痛みを伴いながら5年、10年のスパンでのサプライチェーンを米国に集約していく動きは一部出てくるのではないか」と語った。
一方、関税分のコストを勘案しても、労働者の賃金が安く能力も高い途上国で製造したものを米国で組み立てるようなオペレーションは続けていかなければならないと考える企業もあるとした。
日本政府は3日に発効した25%の自動車関税、今後発効する24%の相互関税の影響を精査し、企業に対する支援を検討する。
ジェトロは企業の戦略立案のサポートや、全米6カ所にある事務所を通じて各州の知事や政府に日本企業の地元経済への貢献について周知を図り、企業に打撃となる措置を回避するよう米政府に働きかけてもらう活動を続けていくとしている。