「頭がおかしくなりそうだった」...鬼才シャマラン新作で「殺人鬼」を演じる「注目俳優」がブレイク当時を振り返る
Like a Dream Come True
「成功できるなんて思っていなかった」とハートネットは言う JOHN PHILLIPS/GETTY IMAGES
<M・ナイト・シャマラン監督の新作映画『トラップ』で連続殺人犯役に挑戦するジョシュ・ハートネット。『オッペンハイマー』で注目が集まり「ルネサンス」を迎えた彼のこれまでの歩みとは?──(インタビュー)>
ジョシュ・ハートネット(46)なら連続殺人犯を見事に演じられると思ったのは、M・ナイト・シャマラン監督くらいだろう。その役をやれて、ハートネットはハッピーだ。「驚くよ。今までの彼の映画とは、ひと味違う」
新作映画『トラップ』でハートネットが演じる殺人鬼クーパーは、当局が彼を捕らえるための罠だと知らずに、10代の娘と一緒にコンサートにやって来る。こう書くとネタバレがすぎると思えるかもしれないが、そんな単純な映画ではないことはすぐに分かると、ハートネットは言う。
主人公の同僚を演じた『オッペンハイマー』が今年のアカデミー賞作品賞を獲得したことで、ハートネットの過去の作品が再び注目されている。「若い頃の作品に関心を持ってもらえるのはうれしい」
ハートネットは20歳の頃に『パラサイト』(1998年)や『ヴァージン・スーサイズ』(99年)などのヒット作で、スターへの階段を一気に駆け上がった。「成功できるなんて思っていなかった。だから映画がヒットして、頭がおかしくなりそうだった」
本誌H・アラン・スコットが話を聞いた。
──シャマラン監督と一緒にやって、どうだった?
ものすごくエキサイティングだった。彼はいま最も並外れた監督の1人だと思う。自分の取り組んでいることが彼の関心を引いたなら、それは絶対にうまくやれるっていう証拠。だから彼から電話をもらったことは、最近の僕のキャリアに起きた幸運の1つだ。夢がかなったみたい。
──連続殺人犯を演じることには、どんな興味を持った?
この人物は心理的にどういう状況にあるのかと考えて、すぐに連続殺人犯について書かれた本を読み始めた。なかなか捉えるのが難しいキャラクターだから、彼がこんな行動に走る理由をしっかり理解する必要があった。
──今年のエミー賞を総なめにしたコメディーシリーズ『一流シェフのファミリーレストラン』(ディズニープラスで配信中)へのサプライズ出演には、みんな熱狂した。
反響はとても大きかった。才能ある友人と一緒にやれるのは、いつだって最高だね。(企画・制作の)クリス(・ストーラー)はすごい作品を作った。(ゲスト出演することは)秘密にしておいてよかったと思ってる。
──ジョシュ・ハートネットのルネサンスが来たね。
僕はずっと映画を作るのが好きだった。いい人たちと一緒に仕事をして、いい映画を作ることができれば、最高に幸せだ。
Trap
『トラップ』
監督/M・ナイト・シャマラン
主演/ジョシュ・ハートネット
日本公開日は10月25日