「下手な女優」役でナタリー・ポートマンに勝てる者はいない...14年ぶりに見せた説得力
Nobody Plays a Bad Actress Better

『メイ・ディセンバー』でグレイシー(右)になり切ろうとするエリザベス役のポートマン(左) ©2023. MAY DECEMBER 2022 INVESTORS LLC, ALL RIGHTS RESERVED.
<「演じること」に向き合う役どころは『ブラック・スワン』以来。空虚なテレビ女優を映画『メイ・ディセンバー』で見事に演じる──(レビュー)>
すごい演技を見せられると、鏡に吸い込まれたような気分になる。自分の似姿が見えるわけではないが、そのキャラクターの心が読めた気がする。
だが、ナタリー・ポートマンの場合は違う。吸い込まれるどころか、固い鏡に鼻をぶつけてしまう。早くから才能を絶賛され、アカデミー賞も受賞したが、彼女は常に冷めた演技で観客を突き放す。
演じる役になり切る役者もいるが、ポートマンはいつも役の外側にいて、臨床医のような目で自分の役を観察している。楽譜には忠実だが心は空っぽの氷のような歌い手。そんな感じだ。
そんな彼女が最も素敵に見えるのは、自分と同じような状況に置かれ、与えられた役を演じようと努力はするが、「なり切る」には程遠い人物を演じるときだ。つまり、下手な女優を演じさせたら彼女の右に出る者はいない。
自分とは違う誰かを演じようとして必死に生きる人。そういう役をポートマンは一貫して演じてきた。
いい例が2016年の『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』(主演)であり、04年の『クローサー』(助演、ストリッパー役)だ。
しかし最新作『メイ・ディセンバー ゆれる真実』(トッド・ヘインズ監督)のように演技という行為の本質に向き合う役柄となると、10年の『ブラック・スワン』以来だ。
本作でポートマンの演じるエリザベス・ベリーはテレビ女優。中学1年生の男子とセックスしたことで刑務所送りになった元ペットショップ従業員グレイシー(ジュリアン・ムーア)の半生を描く映画の主役に抜擢され、これを機に本格的な演技派に転身しようと意気込んでいる。
事件から24年、グレイシーは当時の男子生徒ジョー(チャールズ・メルトン)と結婚し、幸せに暮らしているように見える。2人の間に生まれた3人の子(最初の子は獄中で生まれた)の下の双子も、もうすぐ大学に入る。
これからは子供という緩衝材なしに2人きりで向き合う日々だ。そこへエリザベスが現れて、役作りのためと称して昔の話をあれこれ聞き出そうとする。触れたくなかった疑問が蒸し返される。あのとき13歳だったジョーとの性行為は本当に同意の上だったのか?
エリザベスは2人の揺れる心に付け込み、あらゆる機会を利用してグレイシーの装う歓迎の仮面に隠れた素顔をのぞき見ようとする。
エリザベスはグレイシーが刑務所で出産したときのニュースを報じる昔のタブロイド紙に目を通しながら、メモを読み上げる。「目は丸く......鋭く......開いているのに閉じていて......機械的、それとも何も感じてない?」
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