何をした? ロバート・ダウニー・Jr、助演男優賞で初オスカーも大炎上...「アジア人差別」と物議を醸す壇上での態度
ロバート・ダウニー・Jr(1月14日、カリフォルニア州サンタモニカ) Kathy Hutchins-Shutterstock
<第96回アカデミー賞で助演男優賞に輝いたロバート・ダウニー・Jrが、昨年同賞を受賞したプレゼンターのキー・ホイ・クァンと目を合わせることもなくオスカー像を受け取ったことで「アジア人差別」として物議を醸している>
3月10日(日本時間11日)に米ロサンゼルスで開催された第96回アカデミー賞授賞式で、『オッペンハイマー』で助演男優賞に輝いたロバート・ダウニー・Jrが、プレゼンターを務めたアジア系俳優を無視したと物議を醸し、炎上している。
【動画】授賞式の壇上でプレゼンターのキー・ホイ・クァンを「空気扱い」するロバート・ダウニー・Jr
クリストファー・ノーラン監督がメガホンを取り、原爆の父を描いた同作で、主人公の物理学者ロバート・オッペンハイマーと対立する原子力委員会のルイス・ストラウス委員長を演じて高い評価を受けたロバートは、『チャーリー』(92年)、『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』(08年)に次ぐ3度目のノミネートで悲願のオスカーを手にした。
プレゼンターを務めたのは、『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』で昨年同賞を受賞したベトナムからの難民として知られるキー・ホイ・クァン。ノミネートされた5人を紹介するため、他に歴代受賞者のティム・ロビンス、クリストフ・ヴァルツ、サム・ロックウェル、マハーシャラ・アリも登壇していた。
見事なカムバックも「軽蔑的」「とても残念」と批判の声多数
キーによって名前が呼ばれたロバートは、ステージに上がると両手を広げて「信じられない」という仕草を見せ、差し出されたオスカー像をそっけなく受け取り、キーを完全に無視。キーは腕に触れて封筒も手渡そうとしているように見えるが、ロバートはそのまま横にいたティムの元に歩み寄って握手を交わし、さらに奥のサムとグータッチした。
その後は両手を高く突き上げてピースサインをし、マイクに向かって歩き出したロバートに批判が殺到。「(キーと)目を合わせることもなく、オスカーを奪い取ったように見えた」「受賞スピーチ(主にプレゼンターに対して)に関し、とても残念だった。キーに対して軽蔑的」「満面の笑みでトロフィーを手渡したのに、あからさまに無視した。大スターなのに謙虚さや品格はゼロ」「意図的であったかどうかは分からないが、クールじゃない」などの声が寄せられた。
また、「ライアン(・ゴズリング)が受賞していればこんなことは起こらなかった」と書き込み、『バービー』でケン役を演じたライアンこそ賞にふさわしいと主張するユーザーもいた。
そんなロバートは、「私のひどい子ども時代とアカデミーに感謝します」とスピーチ。映画監督だった父親の影響で8歳の頃から抱えていた薬物依存を克服した過去に言及し、「うなり声をあげる保護ペットを見つけて、生き返らせてくれた。だから私はここにいる」と妻スーザンに感謝の言葉を贈った。見事なカムバックでオスカー俳優となったが、キーに対する態度で受賞にケチがついてしまった。