「セックスは神の贈り物」ネット番組で若者と語らう、イマドキなローマ教皇
His Holiness Is Cool
教皇は若者との交流に意欲的。写真は4月、少年刑務所を訪れた際の教皇 GUGLIELMO MANGIAPANEーREUTERS
<性に関するデリケートな問題を10人の若者と語り合ったローマ教皇。ロマンスが大好きな教皇に対して、ティンダーも「教皇イケてる」とコメント>
独身のカトリック信者に朗報! ローマ教皇(法王)はデートアプリの利用に寛容なようだ。4月5日、ディズニープラスでドキュメンタリー『ローマ法王のアンサー』の配信が始まった。
86歳の教皇フランシスコが世界各地から集まった20代の若者10人と対面で語り合う内容で、人工妊娠中絶や性の多様性などデリケートなテーマに切り込んでいる。
信仰も性的指向もさまざまな参加者の問いかけに教皇が返した答えには、懐の深さがにじむ。
中絶については「(聖職者は)当事者を問い詰めるのではなく、キリストのように慈悲深くあるべきだ」と発言。「地獄に落としたり孤立させたりせず、その人に寄り添うのが望ましい」と述べた。
性自認が女性でも男性でもないノンバイナリーの参加者が、カトリック教会にLGBTQ+(同性愛など全ての性的少数者)の居場所はあるかと尋ねた際は、「教会はいかなる人にも扉を閉ざすことはできない」と答えた。
「私には誰かを教会から追放する権限はない。受け入れるのが、私の仕事なのだから」
デートアプリにも寛容
聖書を引用してLGBTQ+を攻撃する者については、「自分の信念や狭い心のために教会を利用している。(そうした行いは)教会の堕落の1つだ」と非難した。
中絶と婚前交渉に関しては教義に沿った立場を堅持したが、セックス自体は「神が人間に与えた美しいもの」とたたえた。
「セックスを通じて自分を表現するのは豊かなこと。セックスには意味がある。セックスは愛の表現だ」
さらに性に関する教会の教義はまだ「おむつをしている」段階だと言い、その未熟さを指摘した。なにより驚きなのはデートアプリの捉え方だ。