「年齢制限が必要」「下品」 サム・スミス新曲MVが「過剰に性的」と賛否の声
ステージでパフォーマンスを披露するサム・スミス(2019年12月) Mario Anzuoni-Reuters
<スミス本人だけでなくバックダンサーたちも際どい衣装を身にまとっており、性的な物事を示唆するシーンも繰り返し登場する>
サム・スミスが、最新アルバム収録曲「アイム・ノット・ヒア・トゥ・メイク・フレンズ(I'm Not Here To Make Friends)」の公式ミュージックビデオを公開したが、そのNSFW(職場閲覧注意)すぎる内容が、ソーシャルメディアユーザーの間で論争を巻き起こしている。
■【動画】年齢制限なしで視聴できるのは問題? 「過剰に性的」と批判されたスミスのMV
1月27日に最新アルバム「グロリア」を発売したスミスは、グラミー賞にも輝いたノンバイナリーの30歳だ。スミスはテレビ番組「CBSモーニングス」のインタビューで、今回はこれまでの典型的なバラードや心に響くラブソングから離れ、「セックスの要素」を強調した音楽に焦点を当てたと語っている。
しかし、アルバムからシングルカットされ、アルバム発売と同日に公開された「アイム・ノット・ヒア・トゥ・メイク・フレンズ」のミュージックビデオは、性的な物事を示唆するシーンや、肌の露出の多さから賛否両論を呼んだ。
ミュージックビデオでは、スミスは乳首を隠して胸をあらわにするなど、挑発的な衣装を身に着けている。周囲から水が噴射され、顔に浴びる場面もある。バックダンサーやエキストラも、ビデオの至るところで際どい衣装をまとっている。
エンタータインメント系ニュースサイト「TMZ」によれば、一部のソーシャルメディアユーザーは、「INHTMF(I'm Not Here To Make Friendsの略)」のミュージックビデオは不適切だと非難し、ユーチューブで年齢制限をかけるよう求めているという。
「堕落したハリウッド文化の好例」
批判者の一人である英国のインフルエンサー、オリ・ロンドは、このビデオは身体の肯定性やLGBTQ+のエンパワメントを促進するどころか、むしろ「貶める」ものだと主張している。
「サム・スミスの下品で性的な最新ミュージックビデオに、ユーチューブは年齢制限を設けていない。5歳児が検索すれば、コンテンツ制限なしに見ることができる!」とロンドンはツイートし、「サム・スミス、これはアートではない。トレンディーではない。誰かを力づけるものでもない。これは醜悪だ!」と続けた。
BBCのアナウンサー、ドミニク・サミュエルズも会話に参加し、「サム・スミスは、堕落したハリウッド文化が人々にもたらすものの好例だ。ハリウッド文化に染まると、有名人は下品になり、過剰なほど性的になり、自分のセクシュアリティーをコスチュームのように身にまとい、それをすべての人に押し付けることに執着するようになる。さらに悪いことに、子どもたちはこの男を尊敬している!」