世界中の男性が日本のエロアニメに夢中になる理由とは?
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<すでに19世紀にはルーツとなる木版のエロマンガが存在していた日本。男性の脳が反応する「絶対領域」について>
ボストン大学の認知神経科学者、オギ・オーガスとサイ・ガダムは、4億の検索ワーズ、数十万の官能小説、4万のアダルトサイトのデータを調べ上げ、男と女とゲイの「知られざる欲望」を解明。アメリカのアマゾンのコメント欄が大荒れした奇書『性欲の科学──なぜ男は「素人」に興奮し、女は「男同士」に萌えるのか』(CCCメディアハウス)より、抜粋する。
エロチックアートについて考えてみるのも、男性の性的欲望の引き金となるキューを理解するのに役立つ。アーティストなら、物理学も生物学も気にせずに、想像できる限りの肉体を、思う存分に描ける。
特定のジャンルのエロチックアートがいくつもの文化で人気になっているとしたら、そのアートは、男性に生まれながらに備わる性的欲望ソフトウエアを稼働させていると考えていい。インターネットの普及にともなって、エロチックアートの1ジャンルが台頭し、今では、世界のいくつもの国で、揺るぎない人気を確立している。
そのジャンルとは、「日本のアニメ」だ。アメリカでは、1990年代に、裁判所がわいせつ法を緩やかに解釈するようになったことで、日本のエロチックアニメの流入を阻んでいた水門が開かれた。
日本では、すでに19世紀に、今のエロチックアニメのルーツとなる木版のエロマンガが存在している。インターネットが誕生すると、日本のアニメはまたたく間に世界に広まった。エロチックアニメやエロチックアートの検索のなかでは、日本のアニメ(一部では「ヘンタイ hentai」の名で通っている)の検索が、アメリカ、ロシア、フランス、タイ、ブラジル、オーストラリアでトップに立っている。
こうした状況から考えると、日本のアニメは、男性の「目」を惹きつけるキューを効果的に使っていると言えるのではないだろうか(ドッグパイルの性的検索ワーズでは、日本のアニメ以外のものも含めた「アニメ」が、興味の対象の10位になっている)。
では、日本のアニメに描かれている女性は、どんな感じなのだろうか? 一番多いのは女子高生だ。目は、赤ちゃんのようにつぶらで大きく、「バッド・ロマンス」のミュージックビデオのレディ・ガガといい勝負だ。
声は極端に高い。高校の制服を着ていることが多く、プリーツスカート、ベスト、サドルシューズが定番となっている。性体験がないことが多く、セックスのことを口にするのを恥ずかしがる(それは、ほおが赤くなることでわかる)。
ところが、こうした「若さ」を示すキューをたくさん備えているにもかかわらず、ありえないくらい胸が大きい。さらに、お尻は完ぺきなまでに丸く、引き締まり、ウエスト対ヒップの比の値が小さく、足が小さい。そして、特筆すべきことに、日本のアニメには、とてつもなく大きなペニスの男がたびたび登場し、ときには少女の腕より長いペニスの男が登場する。