アメリカを沸かせたジャニーズJr.! Travis Japan「実力勝負の場で自信も付いた」
「アメリカズ・ゴット・タレント」で大喝采を受けた(左から)吉澤、松倉、宮近、川島、中村、松田、七五三掛 TRAE PATTONーNBC/GETTY IMAGES
<デビュー前でありながら、メンバー全員で留学、アメリカ挑戦を続ける「トラジャ」。米人気番組『アメリカズ・ゴット・タレント』、国際大会「ワールド・オブ・ダンス」で喝采を受ける彼らを現地取材した>
7月29日、米西海岸らしい青空が広がる金曜日。カリフォルニア州ロサンゼルス中心部から車で40分、大谷翔平の活躍とともに日本でよく知られるようになったアナハイムの隣に位置する、のどかな町ブエナパークはいつもと違う熱気に包まれていた。
この週末、ブエナパークのモール「ザ・ソース」を会場に「ワールド・オブ・ダンス(WOD)」世界大会が開催された。WODは幾多あるダンスの国際大会の中でもヒップホップ、コンテンポラリー、ジャズなどのジャンルで競うことのできるまれな大会で、こうしたダンスを楽しむならその名を知らない人はいないほど権威がある。
しかもコロナ禍により、3年ぶりの開催。今春の予選から高い注目を集めていた。
第1部のスタジオ部門の後、第2部のUSA部門は開始予定が1時間近く押していた。しかし、運営スタッフも審査員も焦る様子はない。
西海岸らしい緩やかな進行と対照的だったのが、時計とステージ前の居場所を気にする日本人たち。よく見ると、彼女たちはグループ名が書かれたメッセージボードやメンバーの顔が印刷されたうちわなどを手にしている。第2部の最初に登場するチームは、ジャニーズ事務所から参戦したTravis Japan(以下「トラジャ」)なのだ。
トラジャは宮近海斗(24)、中村海人(25)、七五三掛(しめかけ)龍也(27)、川島如恵留(のえる、27)、吉澤閑也(しずや、27)、松田元太(23)、松倉海斗(24)からなるジャニーズJr.内の人気ユニット。今年3月下旬からダンスや歌、語学力を磨くため無期限でロサンゼルスに留学している。
休憩時間を短縮してようやく予定どおりのスケジュールになった18時過ぎ、司会者が次の出演者の説明を始めると会場の熱気は頂点に達した。20時頃に日が落ちる西海岸では過ごしやすくなる時間帯だが、それと反比例するかのような熱さが会場を包み込む。
「日本からの出場者、Travis Japan」とアナウンスされ、6人が入場口の階段を駆け上がると怒号に近い歓声が上がった。
「ファンとの約束を守れた」
オリジナル曲のメドレーに和楽器を合わせたリミックス、印象的なキツネのお面と扇子、自分たちで考えた振り付けに、切れのあるダンス。
常に一生懸命で真面目に、けれど楽しそうにベストのパフォーマンスをする。そこにいたのはいつものトラジャだった(予選と違うのは吉澤が体調不良で活動休止中のため、6人用の振り付けに変更されたこと)。