SNS動画がくれた夢...独学のダンスがバレエ界の注目を集める7歳の少年
I Taught Myself Dance Online
7歳になったばかりの筆者はバレエ団の公演に出演 RAMONA GRAYSON
<おじいちゃんがくれたスマホで見たダンス動画が夢への入り口に。7歳のバレエダンサーのサクセスストーリー>
僕はいま7歳だけど、開脚(スプリット)と空中回転(フリップ)は4歳からやってる。おじいちゃん(僕はポップポップと呼んでる)がくれたスマホでYouTubeのダンスの動画を見ていた。ソフィー・ドッシって女の子の動画を見た。体を自由自在に曲げるコントーションを独学で覚えて14歳で(人気オーディション番組)『アメリカズ・ゴット・タレント』に出た人。僕は体が柔らかいけど、彼女はもっと曲がるんだ!
それからYouTubeでもっと動画を見て、家でスプリットやフリップを何度も練習した。できたときはむちゃくちゃうれしかった。ママとポップポップは僕にレッスンを受けさせてみようかと話していた。僕が体操をやりたいっていつも言ってたから。
僕とママは2年前にデラウェア州ウィルミントンからメリーランド州に引っ越したけど、ポップポップは今もウィルミントン近くに住んでいる。2021年9月にポップポップがつくったコミュニティーガーデンのイベントに行った。
ミス・デラウェアのソフィー・フィリップスがガーデンに来て、僕のダンスとフリップを見た。「すごい、レッスンを受けたことは?」と聞かれ、ないって言ったら、彼女は僕が踊ってる動画を自分のSNSでシェアした。バレエの先生を見つけるのを手伝うって。彼女はいい人で、今は僕の友達だ。
側転なら先生よりたくさんできる
その動画をアクア・ノニ・パーカーっていうダンサーが見て、ウィルミントン・バレエ団にシェアした。バレエ団の芸術監督のベンジャミン・スターリング・キャノンとクリストファー・デイビスから1年間の奨学金が受けられると言われた。今はバレエ団のバレエスクールで木、金、土、日にレッスンを受けてる。忙しいよ! 送り迎えもバレエスクールがしてくれるんだ。
バレエスクールの女の子たちにからかわれるかなと思ってたけど、そんなことなかった。初めてレッスンに行ってみたら、よかった! 生徒は僕のほかに男の子2人と女の子5人。でも先生が男の人だとは知らなかった。女の先生に教わるんだと思ってたんだ。だけど側転なら僕のほうがクリストファー先生よりたくさんできる。何回もできる。
膝を少し曲げるドゥミ・プリエを教わって、踊ってたらベンジャミン先生が素晴らしいドゥミ・プリエだ、って。踊り終わったら女の子たちが拍手していた。でも僕はやっぱりフリップが好き。