映画やドラマ、バラエティーで炸裂する美魔女パワー ダイバーシティは人種やセクシャリティに留まらず
今、世界ではオーバー45、そしてアラフィフ女優たちが大活躍している。左からソフィア・ベルガラ、ぺ・ジョンオク、イザベル・ユベール Reuters-Danny Moloshok/J-WIDE-COMPANY/Reuters-Eric Gaillard
<米アカデミー作品賞に人種やセクシャリティでの多様性が必要とされる時代、メディアを彩るのは若者だけではない>
今月2日、アメリカの経済誌フォーブスが発表した「この1年間で、世界で一番稼いだ女優」ランキングの1位は、ソフィア・ベルガラだった。2019年6月から2020年6月までで、なんと4300万ドル(約45億4千万円)を稼いだのだという。
ソフィアは72年生まれの48歳だ。人気ドラマ『モダン・ファミリー』のラテン系セクシーママ役と言ったらピンと来る人もいるかもしれない。ちなみに、「世界で二番目に稼いだ女優」にランクインしたアンジェリーナ・ジョリーも、75年生まれの45歳である。
今、世界ではオーバー45、そしてアラフィフ女優たちが大活躍しているのだ。
アラフィフ女優が活躍する韓国エンタ
お隣の国、韓国でも、去年頃から熟年女優たちの活躍が目覚ましい。昨年11月、韓国の人気ラッパーであり、K-POP男性アイドルグループBlock Bのリーダーでもあるジコの新曲『Being left(남겨짐에 대해)』のミュージックビデオに、当時55歳のベテラン女優ぺ・ジョンオクがキャスティングされて話題となった。
ぺ・ジョンオクは、女優としてデビュー後、35年間のキャリアの中でドラマや映画、舞台など100本ちかい作品に出演してきたがミュージックビデオは主演どころか、出演すら初めてのことだったという。ZICOは後にインタビューで「ただ、彼女しか頭に浮かばなかった」と、この曲のキャスティングについて語っている。
大ヒットしたあのドラマにも
今年は、第3次韓国ドラマブームと言われるほど、多くの話題作が登場した。特に、ネットフリックスなどのOTT(ネット配信サービス)配信の後押しもあり、韓国ドラマが様々な言語で翻訳されて、世界各地で大ブームを起こしている。
そんな韓国ドラマ界でも、ここ最近アラフィフ女優の活躍が目覚ましい。今年、最終回視聴率が28.4%と、驚異的な数字を叩き出し、韓国の非地上波の歴代最高視聴率記録を塗り替えたドラマ『夫婦の世界』。このドラマの主人公を演じたキム・ヒエは、1967年生まれの53歳だ。夫の不倫や仲間の裏切りに復讐する、頭のキレる女医役を見事に演じ話題となった。
さらに、去年社会現象を巻き起こしたドラマ『SKYキャッスル〜上流階級の妻たち〜』の主人公、ハン・ソジン役を演じたヨム・ジョンアも1972年の48歳である。話題作の主人公にアラフィフ女優たちが次々とキャスティングされている。