韓国ドラマの中のセクシャルマイノリティー
さりげなくマイノリティーを描くディズニー
これから、セクシャルマイノリティーの人々は作品の中でどのような描き方をしていけばよいのだろうか? その点でアジアより一歩先をいくのがディズニー映画だ。新型コロナウイルスの影響で日本公開が延期となってしまったが、ディズニー/ピクサーの新作アニメ映画『2分の1の魔法』では、あるシーンで女性警官が「自分の彼女(she)」と言うセリフがあり女性同士のカップルという設定が自然に登場する。
また、昨年末に公開されたディズニーの『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』では、クライマックスの場面でシリーズ初となる同性同士のキスシーンが映っている。
この2作品に注目すべきは、これが特別なこととしてピックアップされていない演出だ。自然な流れの中でセクシャルマイノリティーを登場させることで、それがさして特別なことではないと受け取れる。
残念ながら両作品共に、一部の国と地域ではカットやセリフの差し替えを行って上映されたが、子供向け作品が多く、世界をリードし続けるディズニーからこのような動きがみられるのは、多様性を認めるという方向性をしっかりと示している。
これまで特別に扱われていたことを自然で普通なこととして受けとめるのは簡単ではない。ここ数年で、韓国ドラマはセクシャルマイノリティーの人々の心の葛藤を描くことに成功した。近い将来、今度は彼らを特別扱いしない自然な作品が登場し、さらにワンステップ前進したドラマが登場する日も近いだろう。