レゴのミニフィギュアは、こんなふうに作られている
Many Faces of the Minifigure
レゴオリジナルの新しいミニフィギュアのシリーズをスタートさせる場合は、デザイナーたちがブレインストーミングを行い、アイデアのスケッチを描くことから始める。ここで目指すのは、できる限り多様なミニフィギュアを用意し、できるだけ幅広いファンにアピールすることだと、アシュトンは語る。
「幸い、最初に作られたミニフィギュアは非常にシンプルなものだった。それは、真っ白なキャンバスのようなもの。そこにはどんなキャラクターでも描くことができる」と、アシュトンは説明する。「最初のミニフィギュアは、遊びやすいように機能性を最優先にデザインされたようだ......当時のデザイナーたちは、自分たちが作ったミニフィギュアが今のような大人気になるとは思ってもいなかっただろう」
「大人気」という言葉では足りないくらいだ。『スター・ウォーズ』や『ハリー・ポッター』など、映画やテレビドラマ、コンピューターゲームなどの大ヒットシリーズはことごとく、キャラクターをレゴのミニフィギュアとしてデビューさせようとしてきた。
レゴのデザイナーたちは映画会社と緊密に協力し、キャラクターの外見だけでなく、性格までフィギュアに反映させようと努めている。『ハリー・ポッター』のファンなら、レゴで完璧に再現されたホグワーツ魔法魔術学校のセットを舞台に、ハリーやハーマイオニーのミニフィギュアで遊びたいはずだ。もちろんそこに、『スター・ウォーズ』のハン・ソロを登場させることだってできる。
『ハリー・ポッター』の世界が初めてレゴで再現されたのは、2001年のこと。そのとき発売されたのは「組み分け帽子」のプレイセットだった。それ以降、『ハリー・ポッター』の人気を追い風に、レゴも売り上げを伸ばしていった。
『ハリー・ポッター』とレゴの密な関係は、最近の新しい商品を見ればよく分かる。例えばホグワーツ城のプレイセットは、発売後も改良が続けられ、そのたびにより精巧に、より映画に近くなっている。ファンは、ハリーとロンが暴れ柳にあわや激突しそうになったシーンや、ハリーが初めてクィディッチの試合に臨んだシーンもレゴで楽しめる。いずれは、映画シリーズ8作の全シーンがレゴの世界で再現されるようになるだろう。