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激アツ「論破」対決には古代ギリシャの人たちも熱中...善く生きることを追究した対話の天才ソクラテス【3分だけ哲学】

2025年4月28日(月)11時30分
富増章成
対面のヒツジ

弁が立つのか、詭弁なのか?(画像はイメージです):pixabay

<ユーチューバーに、論破王...弁が立つ人が持て囃されるのは古代ギリシャから変わらない。「話し方」がノウハウ化した古代ギリシャ時代のカリスマは何がすごかった?>

哲学を知らない人は損をしている。哲学は人生論などではなく、最強かつ万能のリベラルアーツだからだ。政治、経済、芸術、宗教、言語、自然科学、歴史、心理学など、哲学とは「いまあるあらゆる知識を分析する学問」だ。1日たった3分でおさえておきたい哲学を俯瞰する『この世界を生きる哲学大全』(CEメディアハウス)より紹介する。

◇ ◇ ◇


ソクラテス(紀元前469年頃〜前399年): 古代ギリシアのアテネの哲学者。著作は残していない。倫理学の祖。ロゴス(言葉)の世界に普遍的真理を見ようとした。青年に思想的悪影響を与えたとして告発され、毒杯を自らあおいで獄中にて死す。

大家あるある:自分で本を書かなかった

ソクラテスは、人間の生き方についてより徹底的に考えた人です。「倫理学の祖」と呼ばれたりもします。ソクラテスは、著書を残しておらず、弟子のプラトンの著書にしか彼の言葉が残っていないので、ソクラテスの思想とプラトンの思想との線引きは明確にできません(ソクラテス問題)。そこで、弟子のプラトンの対話篇などの文献からその思想を推測することになっています。

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