グーグル元副社長が教える、英語が下手な親でも子どもの英語力を伸ばせる方法
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<実は31歳から英語を勉強し始めたという、前グーグル日本法人名誉会長の村上憲郎氏。日本の「普通」の家庭でも、子どもに英語運用能力を身につけさせるための環境をつくることは可能だという>
小学校で英語が必修になり、学校教育の現場でも、家庭でも混乱が起きている。英語に苦手意識がある親は、子どもの英語教育にどう向き合えばよいのか?
実業家の村上憲郎氏は、米国のグーグル本社で副社長を務め、グーグル日本法人の前名誉会長としても名が知られるが、実は31歳で米国系のコンピュータ会社に転籍するまで、英語運用能力ゼロという状態だった。
つまり、子どもに英語を習得してもらいたいと思いつつも、自分自身が英語を話せないために不安を抱えている親と、同じようなレベルだったわけだ。
村上氏によれば、そうした親にとって大切なのは、子どもに教えるのではなく、ともに学ぶという視点を持つこと。そのために、日本に居ながら今すぐ取り入れられる方法とは何だろうか。
英語の早期教育をすでに行っている経済的に余裕のある親ではなく、「子どもに英語運用能力を身につけさせたい」と考えるすべての親のために、村上氏はこのたび、『Googleが教えてくれた 英語が好きになる子の育てかた』(CCCメディアハウス)を出版した。
村上氏がアメリカで体験した英語子育て法をまとめた同書から、子供も大人も目的をもって自分を更新し続ける米国流教育の秘訣を3回に分け、抜粋する(この記事は第1回)。
親も「英語恐怖症」をやめる
「いまさらわが子を、海外に留学させることなんてできない‼」
そういう方も、もちろん大丈夫です。Chapter 1[編集部注:「子どもたちは『地球人』──世界に目が向くこころを育てる」]で述べたように、私だって30代になってからのアメリカ転進で、ちゃんと英語が話せるようになっています。
仮にあなたのお子さんに同じように海外に行く未来が待っていたとしても、日本でちゃんと英語を使う下地をつくっておけば、私なんかよりはずっと上手に、世界を舞台にして活躍できるようになるはずです。
私が無謀にもアメリカ系の会社に入社したとき、私の英語力は、前章で述べた「インターナショナル人材」のレベルにすら届いていませんでした。ただ、そんな私でも、英語を学ぶために、進んで「英語環境のなかに足を踏み入れる努力」はしたのです。
日本でアメリカ系の会社に入ったあと、たとえば、アメリカの本社から出張に来たアメリカ人がいれば、私は必ず飲みに誘っていました。「日本の料理をご馳走するよ」なんて言って、焼き鳥や焼酎を勧めたりして......。
それで無理やり英語で話すのですが、案外とこれが勉強になったのです。レッスン料も安い居酒屋さんの飲み代だけで済むので、これほどお得なことはありませんでした。
『Googleが教えてくれた 英語が好きになる子の育てかた』
村上憲郎 著
CCCメディアハウス
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