他人から見下されてムカついたら、有効な「怒り方」の選択肢は3つある
■人によって態度を変える人がいます。自分よりも弱い人には強く、自分よりも強い人には媚びへつらうような人です。全く美しくない生き方だと私は思いますが、残念ながらそこら中で見かけます。
「タクシーの運転手からタメ口で話しかけられた」「会社の会議で意見を出すよう言われたから考えてきたのに流された」などを聞きます。
なぜ、人を下に見る人がいるのかと言えば、その人自身が下に見られている不満を抱えているからです。自分が下に見られている不満やストレスを、下に思える相手にぶつけることで、小さなプライドを満たそうとしているのです。
そういう人は、自分よりも弱そうな人を下に見ています。弱そうな人とは、言い返してこなそうな人や、自分よりも社会的に立場が下に思える人です。
言い返してこなそうな人とは、大人しそうな人です。声が小さい人や、ゆっくり丁寧に話す人、体の小さい人は、実際のところは別にして、自分よりも弱そうに思えます。人を見下す態度の人は、自分よりも弱そうに見える相手には強く出ることができます。なぜなら、反撃をしてこないだろうし、仮に反撃されたとしても勝てると思っているからです。
自分よりも社会的に立場が下に思える人とは、自分よりも年齢が若い人や、学歴が低い人、キャリアがない人、お金持ちではない人です。見下す人は、人の価値は社会的な価値で判断できると思っているので、社会的なステータスで人の上下を判断してよい、と勝手に思っています。
観光地でおじさんから「シャッター押して」とタメ口で言われたので、「いいよ」とタメ口で返したら、不愉快そうな顔をされた、という若者のツイートがバズったことがありました。このおじさんは、見ず知らずの人にタメ口で話しかけてもいいと思っているのに、自分がタメ口で返されることは想像すらしていません。なぜこんなことになるのかと言えば、根本的に人権を無視しているからです。相手が誰であろうと、自分と同じ人であり、同じように権利を持っていることが完全に抜け落ちています。
下に見られていると思っている人が、必死に下に見れる人を探すスモールワールドが、この世の中にはあります。でも、そのスモールワールドは全く関わらなくていい、あなたには不要な世界です。
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安藤俊介 著
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