いま日本株を買っているのは誰なのか
loveshiba-iStock.
<「海外投資家が日本株の値動きを左右している」と言われることがある。実際、株式市場にはどのような参加者がいて、どのくらいの数・金額の株式を買い、また売っているのか。それを知ることがまずは大切だ>
株式市場にはさまざまな人々が参加し、売買を行っています。個人や企業(事業法人、金融機関)、外国人、政府、その他法人などです。実際、どのような参加者がいて、どのくらいの数・金額の株式を買い、また売っているのか。それを知ることは、今後の株式市場の方向性を探るヒントになるかもしれません。
投資部門別売買状況を読む
日本取引所グループ(JPX)は定期的に「投資部門別売買状況」を発表しています(毎週第4営業日の大引け後に前週分を発表)。そのなかには、日本市場の70%の売買シェアを占める外国人の売買動向も含まれており、多くの人が注目しています。
■売買の主体──委託と自己
売買の投資主体は、大きく「委託」と「自己」に分かれます。通常、投資家は証券会社を通じて注文を委託するため、投資主体としては「委託」に分類されます。
一方、注文を受ける側(委託される側)の証券会社は、注文を取引所に仲介するだけですが、証券会社自身の判断で注文するケースもあり、その場合は「自己」として分類されます(証券会社が他の証券会社に注文するケースもあるので、委託の中には証券会社も少々含まれます)。
●委託売買の7分類
委託売買は以下に分類され、それぞれ特徴があります。
・海外投資家......外為法で規定される非居住者(日本企業の在外支店及び現地法人も含まれる)
・個人......内訳として現金と信用に分類
・投資信託......投資信託委託会社及び資産運用会社
・事業法人......証券、保険、銀行などを除いた株式会社
・信託銀行......信託銀行
・銀行生損保その他金融機関......生保及び損保会社、都銀、地銀、信用金庫、信用組合、農林系金融機関など
・その他法人......政府、地方公共団体や財団法人など
売買シェア表を見ると、委託では海外投資家が圧倒的に多く、次いで個人が続きます。そのほかでは信託銀行が少々目立つ程度。ただ、売買シェアの多寡にかかわらず、それぞれに売買の特徴は覚えておくといいでしょう。
【話題の記事】
・株式投資で「必ずやらなければいけない」本当に大切なこと
・動画:タランチュラが鳥を頭から食べる衝撃映像とメカニズム