最新記事

筋トレ

「囚人式」コンディショニングが、ビジネスパーソンに必要な理由

2019年3月22日(金)18時30分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

腕立て伏せは胸や腕の筋肉を使ってやるものではない

それでも、学校を卒業して以来、体をまともに動かしたことがない、あるいは、今さら筋トレで苦しみたくないなどと考える人は多いだろう。心配はいらない。先に述べたように、コンビクト・コンディショニングは体力ゼロに近くても始められるからだ。

例として、『プリズナートレーニング』に紹介されているプッシュアップ(腕立て伏せ)のやり方を見てみよう。壁に手のひらを置き、腕を曲げるウォール・プッシュアップがステップ1だ(下の写真)。

convictbook181105_2.jpgconvictbook181105_3.jpg

プッシュアップのステップ1、ウォール・プッシュアップ(『プリズナートレーニング』73ページ)

そのごく軽い負荷を利用して、肘、手首、肩をおだやかに刺激して血流をよくし、徐々に筋肉をつけていく。多くの人が思い描く腕立て伏せ(フルプッシュアップ)はステップ5。マスターステップであるステップ10は、片腕だけでやる(!)腕立て伏せになる。その気にさえなれば、筋肉の離れ業とも言えるその境地まで登っていくやり方が懇切丁寧に説明されている。

実際にやるエクササイズは計4種類だ(筋力的な条件がととのったところで、そこに、もう2種類が加わる)。しかし、数が少ないからと侮ってはならない。キャリステニクスはとてつもなく奥が深いのだ。

プッシュアップを例に取ると、腕立て伏せは胸や腕の筋肉を使ってやるものという先入観がある。ところが、キャリステニクス式のプッシュアップは、頭からつま先までの体全体を1枚の鉄板のように緊張させてやる全身運動だ。たくさんの筋肉を対象にするので、腹筋や大腿四頭筋にも筋肉がついていく。1種類でも、効率的に全身に筋肉がつくエクササイズになる。

『外伝』には「監獄式ボディビルダーになるための十戒」を記載

このトレーニング法は関節も強くしてくれる。それに特化したトレーニングを記したのが、続編となる『プリズナートレーニング 超絶!!グリップ&関節編』(ポール・ウェイド著、山田雅久訳、CCCメディアハウス)だ。

その続編の中に、こんな記述がある。


関節が弱いと強くなれない。
なれたとしても、その強さは長続きしないし、
関節に痛みが堆積していくことになる。
機能性が高い強い筋肉をつくるには何年もかかるが、
関節も同じように強くしてこそ、それは本物になる。

関節を、こう動くものという摂理に則ったかたちで鍛える。使う抵抗(重量)も体重なので、無理がない。漸進的に大きくしていく負荷を使って徐々に慣らしていくので、強くなっていく筋肉システムに比例するように関節も強くなっていく。

骨密度も上がる。筋肉は、腱や靭帯を通して骨につながっている。筋肉を動かすと、腱や靭帯を通して骨が引っ張られる。すると、破骨細胞によって古い骨が除去され、骨芽細胞によって新しく健康的な骨が再生される。筋肉に負荷をかければ、骨粗しょう症になるリスクを減らすことができるのだ。

【参考記事】ジム不要の「囚人筋トレ」なら、ケガなく身体を鍛えられる!

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

英、米との貿易協議に期待 合意近いとビジネス貿易相

ワールド

トランプ氏、マスク氏は「素晴らしい」と擁護 いずれ

ワールド

韓国憲法裁、尹大統領の罷免決定 直ちに失職

ビジネス

先駆的な手法を一般化する使命感あり、必ず最後までや
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:引きこもるアメリカ
特集:引きこもるアメリカ
2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    5万年以上も前の人類最古の「物語の絵」...何が描かれていた?
  • 2
    「最後の1杯」は何時までならOKか?...コーヒーと睡眠の「正しい関係」【最新研究】
  • 3
    【クイズ】日本の輸出品で2番目に多いものは何?
  • 4
    アメリカで「最古の銃」発見...いったい誰が何のため…
  • 5
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 6
    得意げに発表した相互関税はトランプのオウンゴール…
  • 7
    「ネイティブ並み」は目指す必要なし? グローバル…
  • 8
    アメリカから言論の自由が消える...トランプ「思想狩…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 10
    テスラが陥った深刻な販売不振...積極プロモも空振り…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大はしゃぎ」する人に共通する点とは?
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 5
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 6
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2…
  • 7
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 8
    あまりにも似てる...『インディ・ジョーンズ』の舞台…
  • 9
    突然の痛風、原因は「贅沢」とは無縁の生活だった...…
  • 10
    なぜ「猛毒の魚」を大量に...アメリカ先住民がトゲの…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 3
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 4
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 5
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 6
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 7
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 8
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアで…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中