NYのオフィス物件投資復活...出社再開で高まる需要期待
商業不動産市場の見通しは、収益性の指標とされるキャップレートに反映される。パンデミック後はキャップレートが急上昇(不動産価格が下落)し、投資家にとって購入の妙味は薄れた。
しかし、調査会社トレップの分析によると、キャップレートは24年第1・四半期に6.99%とピークに達した後、同年末には5.77%に低下した。不動産コンサルタントのCBREが調査した米国の商業不動産販売も23年に半減したものの、24年は9%増加した。
パンデミック時のオフィス閉鎖とリモートワーク推進によって急上昇した空室率も、足元では下がってきた。
商業不動産アドバイザーのアビソン・ヤングが調べたマンハッタンの今年1月のオフィス稼働率はパンデミック前比で79.9%、主要都市でも同66.9%まで戻している。
ゴールドマン・サックスのプライベートバンキング・融資・預金グローバル責任者を務めるニシ・ソマイヤ氏は、個人富裕層も最優良オフィス物件向け投資に再び参入し始めたと話す。
ソマイヤ氏は「当社のプライベートバンクの商業不動産向け融資は拡大しつつある。このセクターに多大な需要と商機への自信があることを物語っている」と解説した。


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