栄養価の高い「どじょう」を休耕田で養殖し、来たるべき日本の食糧危機に立ち向かう
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INACOMEビジネスコンテストの存在を知ったのはその頃だ。養殖を進める過程で知り合った、未利用魚の販売に携わる知人から勧められたという。「仕事でよく訪れていた韓国では、多くの人が毎日のようにどじょう汁を食べている。一方の日本ではどじょうの食文化は、一部地域でかろうじて継承されている程度。まずはどじょうのことを知ってもらわなければならず、さまざまなことを宣伝できる機会になればと思い応募した」
栄養価の高いどじょうは食糧危機を救う食物になりうる
現在の日本では食べる機会がほとんどなくなったどじょうに嶋崎氏がこだわるのは、ビジネスとしての可能性や食文化としての価値だけが理由ではない。栄養価が非常に高く、健康的な食物であることに大きな魅力を感じているのだ。高タンパク低脂肪で、カルシウムの含有量はうなぎの9倍といわれ、ビタミンB群、ビタミンA、D、鉄分や亜鉛などのミネラルを多く含む。そのため韓国や中国、ベトナムなどでも食用としてよく利用されている。
「今回、(INACOMEビジネスコンテストの)最優秀賞を受賞した際に、審査委員長の大野泰敬氏(株式会社スペックホルダー代表取締役)から言われた言葉が印象的だった。多くの労力をかけずに大量生産ができるのは凄いし、今後の日本にとっても非常に重要な施策だと思う、と言ってもらえた。そういう意味において、社会に対して非常に有益なビジネスだと感じている」
実は休耕田を活用したどじょうの養殖という手法自体は全国に前例があり、決して珍しいものではない。だが嶋崎氏が取り組む養殖は、同じ志を持つ人たちと連携して規模を拡大させ、さらには全国の休耕田を減らし、どじょうの食文化を復活させ、食糧危機から日本を救うことを目指すという社会貢献度の高さに意義がある。
また、つかみ取り体験を中心とした食育に関する教育プログラムとして活用する潜在的な価値もあると嶋崎氏は考えている。最終的には、生産から加工・製造、販売までを手掛ける6次産業化を目指しているという。
「どじょうとの初めての出会いは約20年前。ある食品会社から、焼き肉店にどじょう汁の素として卸すために、どじょうを粉末にしてほしいと依頼されたのがきっかけ。このように粉末状の出汁として商品化すれば、子どもや高齢者もカルシウムなどの栄養を手軽に摂取できる。さらに、さまざまな食材と組み合わせて、クオリティの高い日本の健康食品として海外に売り込むこともできると考えている」と将来を見据える。
嶋崎氏のビジネスは始まったばかりで、成功モデルの確立や、行政との連携による参入しやすくするための環境づくり、栄養価の高い食物としてのどじょうのPRなど、やらなければならないことはまだまだ多い。しかし、すでに大阪、関東全域、熊本、兵庫、岡山などで参入を希望する事業者が現れており、まずは近畿圏で年間2トンの生産量を目指し、順次全国へ拡大していく計画だという。
嶋崎 成(しまざき あきら)
DJプロジェクト株式会社 DJグループ代表。1964年東京都生まれ。東京の出版社で働いた後、2000年に妻の実家が営む食品会社で働くために大阪へ転居。その後、食を根本から学ぶために農業研修を受け、2010年頃から自然農法による農業を本格的に始める。2020年からのコロナ禍で、全国の休耕田が社会問題になっていることに着眼し、休耕田を活用したどじょうの養殖を開始。現在、参入する事業者を募り全国展開を計画するともに、輸出も含めたどじょうの6次産業化を目指している。
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