最新記事
ネットビジネス

中国系通販サイト、年末商戦で「おもちゃ強化」...偽造品の懸念も

2024年12月2日(月)17時45分
TemuとSHEIN

11月29日、 「SHEIN(シーイン)」やPDDホールディングス傘下の「Temu(テム)」など中国発の電子商取引(EC)サイトは、年末商品で安い商品を求める欧米の顧客を取り込もうと、玩具販売を拡大している。写真は両社のロゴ。8月撮影(2024年 ロイター/Dado Ruvic)

「SHEIN(シーイン)」やPDDホールディングス傘下の「Temu(テム)」など中国発の電子商取引(EC)サイトは、年末商品で安い商品を求める欧米の顧客を取り込もうと、玩具販売を拡大している。

シーインやテムは主にスマートフォンのアプリで商品を販売しており、昨年まで玩具やクリスマスの贈り物を購入する場所として一般的ではなかった。規制当局や米消費財メーカーは、これらのサイトで偽物や模造品が売られていると懸念している。

これらサイトは米国においてデジタル版「1ドルショップ」とも言うべき存在で、バスタオルから衣類、家電製品まで、主にノーブランドの商品を低価格で提供している。


 

玩具はホリデーシーズンに小売業者の売り上げを世界的に押し上げる。シーインとテムは現在、シェア拡大を目指している。市場調査会社サカーナによると、2023年の玩具の世界売上高は1087億ドルに上った。

5ドルのTシャツや10ドルのセーターを販売して人気となったシーインの広報担当者は、玩具は最も成長の速い分野の一つであり、前年比2桁のペースで販売が増えていると説明。テムは、玩具の検索件数が増加しているとコメントした。

玩具販売において、アマゾン・ドット・コムやウォルマート、ターゲットなどの小売り大手が依然として主力であるのは確かだ。D・A・ダビッドソンの調査アナリスト、リンダ・ボルトン・ワイザー氏によると、これら3社は米国における玩具販売の約70%を占めている。

それでも、今年のホリデーシーズンにテムでギフト購入を計画している米消費者の割合は13%と、昨年の9%から増加していることが、市場調査会社キャンターの調べで分かっている。さらに、データ会社ファクテアスによると、11月のテムとシーイン両サイトにおける米国のクレジットカード支出は前年同月比で増えている。

試写会
カンヌ国際映画祭受賞作『聖なるイチジクの種』独占試写会 50名様ご招待
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

アングル:フィリピンの「ごみゼロ」宣言、達成は非正

ワールド

イスラエル政府、ガザ停戦合意を正式承認 19日発効

ビジネス

米国株式市場=反発、トランプ氏就任控え 半導体株が

ワールド

ロシア・イラン大統領、戦略条約締結 20年協定で防
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプ新政権ガイド
特集:トランプ新政権ガイド
2025年1月21日号(1/15発売)

1月20日の就任式を目前に「爆弾」を連続投下。トランプ新政権の外交・内政と日本経済への影響は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「拷問に近いことも...」獲得賞金は10億円、最も稼いでいるプロゲーマーが語る「eスポーツのリアル」
  • 2
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べている」のは、どの地域に住む人?
  • 3
    「搭乗券を見せてください」飛行機に侵入した「まさかの密航者」をCAが撮影...追い出すまでの攻防にSNS爆笑
  • 4
    轟音に次ぐ轟音...ロシア国内の化学工場を夜間に襲う…
  • 5
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」のはどれ…
  • 6
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者…
  • 7
    ドラマ「海に眠るダイヤモンド」で再注目...軍艦島の…
  • 8
    「ウクライナに残りたい...」捕虜となった北朝鮮兵が…
  • 9
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 10
    雪の中、服を脱ぎ捨て、丸見えに...ブラジルの歌姫、…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 3
    睡眠時間60分の差で、脳の老化速度は2倍! カギは「最初の90分」...快眠の「7つのコツ」とは?
  • 4
    メーガン妃のNetflix新番組「ウィズ・ラブ、メーガン…
  • 5
    轟音に次ぐ轟音...ロシア国内の化学工場を夜間に襲う…
  • 6
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 7
    「拷問に近いことも...」獲得賞金は10億円、最も稼い…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 10
    ドラマ「海に眠るダイヤモンド」で再注目...軍艦島の…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 3
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 4
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊…
  • 5
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が…
  • 6
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 7
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
  • 8
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中