ベテラン書籍ライターが「本を出したい」なら「100の格言」を書けばいいという理由【出版業界】
「教えるのがうまい人」=「能力のある人」、ではない
このように、本を出せる人は「読者の課題解決をする人として最適な人かどうか」を問われます。ただし、読者の課題解決に長けている人と、その業界ナンバーワンと言われる達人は、必ずしもイコールではありません。「自分自身ができる」ことと、「人に教えることができる」ことは、まったく違います。
野球の天才、長嶋茂雄さんに「どうやったらホームランを打つことができるのか?」と聞いたところ、「スーッと来た球をガーンと打てばいい」と言われたという逸話が有名です。エピソードとしては面白いですが、これでは、書籍は作れません。
意外な見落とし:プロの当たり前は、当たり前じゃない
著者にとって大事な能力は、「読者との橋渡しができること」です。「プロの知識を素人にわかりやすく解説できること」と言えば、よりイメージしやすいでしょうか。
ビジネス書でも、実用書でも、本が売れると必ずといっていいほど「ここに書かれていることは、当たり前のことばかりだ。新しいことは何も書かれていない」と文句をつける、その業界の住人が登場します。
でも、それは違います。その著者が書いているのは、「当たり前のこと」ではないのです。業界の中の人や、その道のプロの人にとっては「当たり前」でも、それ以外の人にとっては「当たり前ではないこと」を書いているから、売れるのです。
著者とは、読者にとって、何が当たり前で、何が初めて知ることなのかがわかる人のことを指すのだと思います。そして、プロの世界の「当たり前」を、読者にわかりやすく翻訳して伝えることができる人こそが、読者にとってありがたい著者なのだと思います。
著者に必要なのは「強い言葉」
あなたが、読者に対して課題解決の方法を持っていて、それがある程度悩んでいる人が多い課題で、あなたにそれを語る資格(プロフィール)が十分にあるとします。これらは、本を出すために必要な最低条件です。
では、ここからさらに、売れる本をつくる著者は何が違うかについて考えてみたいと思います。
これまで、いろんなジャンルの著者さんに取材をしてきました。その経験から、「著者に一番必要な力は何か?」と聞かれたら、「その人にしか言えない、強い言葉を持っていること」と答えます。
ビジネス書であれ、実用書であれ、そこに書かれている〝内容〞は実は、過去にも誰かが似たようなことを言っているケースが多々あります。しかし、同じ内容を伝えていたとしても、どんな〝言葉〞が使われているかによって、読者の心に刺さるかどうかが決まります。
言い換えれば、書籍の中に、どれくらい「アンダーライン(傍線)を引きたくなるような言葉」をちりばめることができるか。読者が「覚えておきたいと思う言葉」を、いくつ放つことができるか。
どんなことでも「モノは言いよう」
これが、著者の力であり、本の力になります。たとえば、2022年のベストセラーに『佐久間宣行のずるい仕事術』(ダイヤモンド社)というビジネス書があります。佐久間さんは「ゴッドタン」や「あちこちオードリー」のような、テレビ東京の顔とも言える番組をヒットさせてきた方です。
この『ずるい仕事術』の中に「ブランド力を持つためには、自分らしくない仕事をしてはいけない」という内容が書かれた項があります。これだけならば、「うん、まあそれはそうでしょうね」と思うだけでしょう。きっとそれほど読者の心には残らないと思います。
しかし佐久間さんは、このことを「ケーキ屋ならとんかつを出してはいけない」という言葉で表しています。実にわかりやすい表現です。これが、「強い言葉を持っている」の意味です。別の言葉でいえば「モノは言いよう」です。
これ以外にも「コミュニケーションは、最短距離よりも平らな道」「かわいい後輩よりも、頼れる若手になれ」「自分は勇者なのか、僧侶なのか」といった、佐久間さんならではの印象的な言葉が並びます。
ちなみに、佐久間さんが「ケーキ屋ならとんかつを出してはいけない」と表現した内容を、作詞家の秋元康さんは「記憶に残る幕の内弁当はない」と表現しています。これもまたパワーワードですね。
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