肥満症治療薬「マンジャロ」体重26.6%減 後期臨床試験で
米医薬品大手イーライリリーは27日、肥満症治療薬「マンジャロ」(一般名チルゼパチド)の後期臨床試験で患者の体重が平均で26.6%減ったと発表した。2型糖尿病ではない肥満または過体重の患者を対象に試験をした。(2023年 ロイター/Mike Blake)
米医薬品大手イーライリリーは27日、肥満症治療薬「マンジャロ」(一般名チルゼパチド)の後期臨床試験で患者の体重が平均で26.6%減ったと発表した。2型糖尿病ではない肥満または過体重の患者を対象に試験をした。
承認されれば肥満症治療薬として大型薬(ブロックバスター)になり、リリーの業績拡大をけん引すると期待されている。
キャンター・フィッツジェラルドのアナリスト、ルイーズ・チェン氏は、今回のデータは競合が激しくなっている肥満症治療薬の分野での競争優位性を高めると指摘。競合製品としては肥満症治療薬「ウゴービ」を販売するデンマークのノボノルディスクのほか、米ファイザー、アムジェンなどがある。
リリーは1つ目の試験で、低カロリーの食事と運動を含む12週間の生活習慣の変更とともに服用してもらったところ、薬効のない偽の薬(プラセボ)と比較して体重を平均21.1%減らすことができた。
2つ目の試験では、36週間の投与終了時にプラセボと比べて体重が平均21.1%減った。
2つ目の試験を88週の最後まで続けたところ、体重がさらに6.7%減少した。
リリーによると、いずれの試験も二次目標を達成し、全般的な安全性は以前の試験で観察されたものと同様だった。