最新記事

BOOKS

本の要約サービス「フライヤー」CEO・大賀康史が選ぶ2022年のベスト本3冊

2023年2月16日(木)17時33分
flier編集部
フライヤーCEO・大賀康史氏

フライヤーCEO・大賀康史氏(flier提供)

<本の要約サービスとして数多くの書籍を紹介しているフライヤーだが、そのCEOである大賀康史氏が昨年1年間で最もおすすめしたいと思った3冊とは>

2022年も、フライヤーでは多くの良書を紹介する機会に恵まれました。今回はその中から、フライヤーCEO・大賀康史のベスト3をご紹介します。
※この記事は、本の要約サービス「flier(フライヤー)」からの転載です。

◇ ◇ ◇


230214fl_cos01.jpg

人を選ぶ技術
 著者:小野壮彦
 出版社:フォレスト出版
 要約を読む
(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)


2022年は人的資本経営、リスキリングなどの人材に関わるトピックが話題となった一年ではなかったでしょうか。

経営に関わる重要課題は、事業、資金、人・組織だと言われていて、その中でも最も深淵で正解がわからない領域が人・組織です。誰を採用して誰を抜擢するのかという問題は、ほとんどが自己流で対処しがちですが、実は普遍的な方法論があります。

グローバルのトップマネジメントを選ぶ仕事に10年間従事した著者の秘伝の技術は革新的で、同じ悩みを抱える経営者の課題に道を示してくれます。組織の運営をする人はまず手もとにおいておくと良い一冊だと思います。

230214fl_cos02.jpg

終止符のない人生
 著者:反田恭平
 出版社:幻冬舎
 要約を読む
(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)


20世紀を代表する物理学者のアルベルト・アインシュタインの言葉に、「すべての宗教とアートとサイエンスは同じ一本の木から分かれた枝である」というものがあります。音楽は感性に直接訴えて、人生に彩りを与えてくれる存在です。

著者は世界三大コンクールの1つ、ショパン国際ピアノコンクールで2位を獲得しています。実は破天荒で、新たな音楽ビジネスを次々と追求する姿からは、新しい一年に向かうエネルギーをもらえるはずです。

YouTubeにコンクールの公式動画が上げられていますので、予選から本選の演奏を聴きながら本書を読んでみてはいかがでしょうか。熱の込められた筆致により没入感があって、思わず一気読みをしてしまう作品です。

230214fl_cos03.jpg

現代思想入門
 著者:千葉雅也
 出版社:講談社
 要約を読む
(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)


哲学を扱う本としては異例の10万部を超えている本書は、書店でも見かけることが多いのではないでしょうか。

古代や中世の哲学はなじみがあっても、現代思想は特に難解な印象があるかもしれません。そんな人こそ、『現代思想入門』に触れてみると良いでしょう。カントなどの他の思想との接続点が網の目のように構成されていて、ものごとを解像度高く見ることによる一段高いレベルの理解に優しくいざなってくれます。

慌ただしい日常から離れ、美しい現代思想の世界にふけるにはぴったりの傑作です。

2022年に出会った書籍の中から、特におすすめの3冊をご紹介しました。新年、気持ちを新たに本との出会いを楽しんでいただければ幸いです。

◇ ◇ ◇


flier編集部

本の要約サービス「flier(フライヤー)」は、「書店に並ぶ本の数が多すぎて、何を読めば良いか分からない」「立ち読みをしたり、書評を読んだりしただけでは、どんな内容の本なのか十分につかめない」というビジネスパーソンの悩みに答え、ビジネス書の新刊や話題のベストセラー、名著の要約を1冊10分で読める形で提供しているサービスです。

通勤時や休憩時間といったスキマ時間を有効活用し、効率良くビジネスのヒントやスキル、教養を身につけたいビジネスパーソンに利用されており、社員教育の一環として法人契約する企業も増えています。

このほか、オンライン読書コミュニティ「flier book labo」の運営など、フライヤーはビジネスパーソンの学びを応援しています。

flier_logo_nwj01.jpg

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イスラエル、ガザ軍事作戦拡大 国連診療所などへの攻

ワールド

マスク氏、近く政権離脱か トランプ氏が側近に明かす

ビジネス

欧州のインフレ低下、米関税措置で妨げられず=仏中銀

ワールド

米NSC報道官、ウォルツ補佐官を擁護 公務でのGメ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:引きこもるアメリカ
特集:引きこもるアメリカ
2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    あまりにも似てる...『インディ・ジョーンズ』の舞台になった遺跡で、映画そっくりの「聖杯」が発掘される
  • 2
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大はしゃぎ」する人に共通する点とは?
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2…
  • 5
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 6
    イラン領空近くで飛行を繰り返す米爆撃機...迫り来る…
  • 7
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 8
    博士課程の奨学金受給者の約4割が留学生、問題は日…
  • 9
    【クイズ】アメリカの若者が「人生に求めるもの」ラ…
  • 10
    トランプ政権でついに「内ゲバ」が始まる...シグナル…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大はしゃぎ」する人に共通する点とは?
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 5
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 6
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中…
  • 7
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2…
  • 8
    現地人は下層労働者、給料も7分の1以下...友好国ニジ…
  • 9
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 10
    突然の痛風、原因は「贅沢」とは無縁の生活だった...…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 3
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 6
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 7
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 8
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中