「私は正しかった」──300万ドルを稼ぎ損ねても仮想通貨を手放さない理由とは?
“I’ve Lost Nearly $3m on Dogecoin”
一時は批判にさらされたが、最近は応援の声も増えてきた GLAUBER CONTESSOTO
<ドージコイン投資で一躍「時の人」となった、仮想通貨の「布教者」。法定通貨になる日までは保有し続ける、その哲学と「船と一緒に沈むつもり」という執念について>
昨年2月、私は全財産の18万8000ドルを仮想通貨(暗号資産)のドージコインにつぎ込んだ。当時の相場は1コイン当たり約5セントだった。
だが4月には、私の持ち分の資産価値は100万ドル超に上昇。その後数週間で200万ドルに達し、さらには300万ドル近くまで膨れ上がった。
もっとも、私は当時からドージコインを1枚も売ることなく保有し続けている。相場はその後急落し、現在の資産価値は約23万ドルだ。
今でも元本を割り込んではいないが、利益の一部を確定させなかったことは後悔している。
もしも過去に戻れるのなら、100万ドルか50万ドルは現金化しておきたかった。その金を全てテスラ株に投資していたら、今頃は300万ドルになっていたはずだ。
とはいえ、ドージコインの大きな魅力はそのコミュニティーの一員になれたことだ。この仮想通貨の最終目標は大衆化、つまり日々の支払いや取引、物の売買に使われる法定通貨になること。
そのためには全員が信念を共有する必要がある。だから私は、保有し続けたのは正しかったと今も思っている。
私は仮想通貨の「布教」にも取り組み、CNBCやニューヨーク・タイムズ紙でドージコインを手放す気はないと語ってきた。その信念は今も変わらない。
ドージコインを手放してコミュニティーを捨て、仲間に尻拭いをさせるのはよくないと思ったから、その気持ちに従った。ただし今では、仮想通貨の普及には当初予想したよりずっと長い時間がかかりそうだと感じている。
若い世代の意識が変わる
私がテスラ株で300万ドル稼いでも世間は気にも留めないだろうが、犬がモチーフの仮想通貨で18万8000ドルを300万ドルにしたことは気になるようだ。