ビットコイン・マイニングのエネルギー消費、米環境活動家の標的に
シュネプス氏は、再生可能エネルギーを利用しているマイナーもある上に、マイニング事業は地元に経済的な恩恵ももたらすと主張する。同社自体、ニューヨークで115人を雇用している。
法案に反対するバネル議員は、モラトリアムを導入すればマイナーが逃げかねないとし、議会は業界と協力して環境面の懸念に対処すべきだと話した。
ニューヨークで起こったことが全米に影響を及ぼすだろうという点では、賛成派と反対派の考えが一致している。
コード変更を巡る対立
エンバイロメンタル・ワーキング・グループやグリーンピースUSAなど主要な環境団体は、全米でビットコインによる環境への影響に注意を喚起する運動を展開している。
これらの団体は、ビットコインのソフトウエアコードを変更し、エネルギーを大量消費する「プルーフ・オブ・ワーク」方式から、消費量の少ない「プルーフ・オブ・ステーク」と呼ばれる新方式に切り替えるよう求めている。
新方式を使った暗合資産・リップルの共同創設者、クリス・ラーセン氏は、この運動に500万ドルを寄付した。
だが、ビットコイン推進派は、エネルギー集約型の設計こそが、ビットコインの安全性と分散化を維持する上で重要だと主張する。
これに対してラーセン氏は、ビットコインに投資する大手金融機関が増えるにつれ、ソフトウエア開発者に環境、社会、統治(ESG)目標に沿うよう求める圧力が増すと予想。「この圧力によって、中核的な開発者らは(コードの)変更を行うだろう。それがゴールだ」と述べた。
(Avi Asher-Schapiro記者)

【話題の記事】
・クジラは森林並みに大量の炭素を「除去」していた──米調査
・気候変動による世界初の飢饉が発生か 4年間降雨なく、昆虫で飢えをしのぎ...マダガスカル
・地球はこの20年で、薄暗い星になってきていた──太陽光の反射が低下