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脱炭素

中国電力が自社の送電網と切り離した「太陽光発電・駐車場」を作ったわけ

2022年5月11日(水)15時25分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

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写真はイメージです Juststock-iStock.

地方都市でカーボンニュートラルを目指す

広島市は公共交通機関がそれなりに発達しているが、県全体をみれば車社会だ。今回の実証事業に参画する理由について、湯崎英彦・広島県知事は地域レジリエンス、つまり地域の災害対応力の強化に言及した。

災害など非常時には、地域住民への電源供給としての役割を担うことが想定されているのだ。実際にこの完全自立型EVシェアリングステーションでは、備え付けの非常用コンセント(8口)からスマートフォンであれば1日4400台に電気を供給できる(バッテリー容量2000mAh・7.4Whの機器を充電することを想定)。

また、日本の国土の7割を占める中山間地域ではガソリンスタンドの閉鎖が増えて社会的な課題となっており広島県も例外ではないが、拡大しているスタンド空白地域の対応策にもなると湯崎知事は語った。

地域の社会的な課題や要請にいかに応えるか、どのようにより豊かな生活へ導くのか。中国電力が広島県とともに目指すのは、脱炭素社会の実現と地域の発展への貢献だ。

今回の実証事業は5年間を予定している。新たな価値を提供し、地域社会に変革をもたらす一歩になることが期待される。

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