「世の中に良いことをしたい」と語る学生を必ず落とす役員の『納得の言い分』とは
大企業内定者は旧帝大や早慶だけではない、人生大逆転のチャンスだ
答えのないステージで戦うために
ここまで就職活動に対する考え方と、自分自身を言い表し伝えるための「3本柱&ギャップ理論」についてお伝えしてきました。
はっきり言って、自分自身のことを突き詰めて考え、表現していくという行為はとってもとってもしんどいと思います。ほとんどの人は、自己分析の段階で脱落していきます。なぜならあなたは今まで受験や大学のテストといった正解が用意されたステージで戦ってきたからです。でもこれからは、正解のない世界で、自分の答えを見つけなければなりません。誰も「こうやったから正解だ、成功する」なんて教えてくれないのです。
しかし、これはチャンスです。人によっては大逆転も可能だからです。なぜなら偏差値順で採用していたら、上位企業は旧帝大や早慶の学生しか受からないはずです。しかし現実はそうではないですよね。そこに、この戦いのいちばん痛快なところがあるのです。
なので、これからはあなたにしか言えない言葉や、あなたにしか見つけられない素敵なことを探すように心がけてください。難しいとしても、少なくとも、問いかけ続けてください。そして就活に向かう時、「自分という人間はこの世に一人しかいない」ことに誇りを持って欲しいと思います。そしてあなたが考え抜いた言葉で、あなた自身が相手に伝わって、その企業の人々とつながることができた時、内定は目の前にあるのだと信じています。
日本企業の特性上、新卒採用は結構大きなターニングポイント。ですが、就活なんかであなたの人生が決まったりはしません。就活の先には、広大な海のような社会と世界が待っています。
ここで提唱したフレームや考え方が、みなさんの一助になれば幸いです。
勝浦雅彦(かつうら・まさひこ)
電通 コピーライター・クリエーティブディレクター
法政大在学中に、シンボル校舎「ボアソナード・タワー」の命名者になり、学長表彰を受ける。新入社員時代に役員に直訴して、営業からクリエーティブに転局。まったく芽が出ず部署をクビになるが、東京を飛び出し不屈の精神でコピーを書き続ける。ある時「なぜ、人はつながりたいのか」に気づき、運命が好転。約10年間の非正規雇用期間を「言葉」で乗り越え電通入社。15年以上、大学や教育講座の講師を務 め、広告の枠からはみ出したコミュニケーション技術の講義を行い多くの同志とふれあい、TV、雑誌、新聞等にも出演。クリエイター・オブ・ザ・イヤーメダリスト、ADFEST FILM最高賞、Cannes Lionsなど国内外の受賞多数。TCC会員。宣伝会議講師。法政大学特別講師。「つくる人の会(仮)」主催。初著書『 「伝わらない」は当たり前 つながるための言葉』(光文社新書)発売中。
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