ビットコインに再び勢い、暗号資産では「比較的安全」か
ソラナが「炭鉱のカナリア」に
暗号資産は年初からのリスクオフ局面で売りを浴びてきた。しかし、ビットコインの1月の下落率は20%と、主要暗号資産の中では最も小幅な下げにとどまった。
ビットコインにとって最大の競合相手であるイーサは34%下落した。
分散型金融の構築で要となるブロックチェーン(分散型台帳)ネットワークで使用されるソラナなどは年初からの下落率がさらに大きい。ソラナは21年に価格が100倍に膨れたが、22年に入ってから47%下落。ポルカドット は41%値下がりしている。
ただ、ビットコインの価格がたったの9日間で半減した21年5月の急落局面に比べれば昨年12月以降の下げは急激ではなく、売買高も膨らんでいない。
一部のアナリストはソラナの21年の急騰と最近の失速を踏まえ、金融環境の変化を知らせる「炭鉱のカナリア」になっていると指摘する。
JPモルガンのアナリストは、ソラナが非代替性トークン(NFT)として使われているため、イーサのシェアを奪う形でシェアを拡大できたと分析。バンク・オブ・アメリカのアナリストは、「デジタル資産エコシステム」でソラナは決済大手ビザのような存在になり得るとの見方を示している。
情報サイト「コインゲッコー」によると、ソラナの時価総額は280億ドルを超えており、暗号資産として世界で7番目に大きい。
スタック・ファンズのディブ氏は「仮想通貨エコシステムでソラナは投機資産となっており、上昇すれば他のアルトコインへの投資意欲も高まる」と指摘。同時に「リスクオフの波が再び起きた場合、ナスダックが5%下落し、暗号資産が急落する可能性がある。暗号資産は価値保存の手段にはまだなっていない」と分析した。
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